2011/10/10

#244 日本のスポーツ政策の本質的課題 (5)

今回のTerryゼミの研究で、26の“カテゴリー”に分類されたように、日本のスポーツに関する問題・課題は、非常に多岐にわたっています。しかし、研究の結果、26の問題・課題のカテゴリーが個別・独立的に存在しているのではなく、4つの主要な問題・課題が、その原因となったり、その背景にあることなどが浮き彫りになりました。それらの4つの主要な問題・課題は以下の通りです。

 「スポーツに対する理解」に関する問題・課題
  「セカンドキャリア、トップアスリートの活用」に関する問題・課題
  「政策・施策の総合調整」に関する問題・課題
  「スポーツ関連の法制度の不備」に起因する問題・課題 ※図中の「うす緑」部分

さらに、これらの4つの主要な問題・課題を考察すると、「政策・施策の総合調整」が機能しなければ、その他の3つの問題・課題を解決できないという構図も見出すことができました。

すなわち、日本のスポーツに関する問題・課題の多くは、それぞれの関係者や関係機関にだけ任せるのではなく、何らかの調整をする機能が積極的かつ計画的に作用しなければ解決が図れないと考えられます。 (つづく)
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(参考)
※SPJ2011のレジュメ「3. 結果と考察 3.2 考察」より
 上記26カテゴリーを139件のコメント内容を踏まえつつ、KJ法でカテゴリー間の関係性及び全体構造の把握を試み考察を行った結果、3つの主要問題(①~③)と本質的課題を探索することができた。それらを以下に示す。
 ①日本人のスポーツに対する理解が乏しい。
 ②トップアスリートのセカンドキャリア対策・有効活用が不十分
 ③スポーツ関連の法制度が未整備
本質的課題:
 スポーツ政策・施策を総合調整し、スポーツ環境整備やスポーツ問題解決のためのイニシアチブを発揮する機能(機関)の確立

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