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2012/10/28

#547 スポーツ・マーケティング (8)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら―⑧

 運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト(概略図)…

 まとめ…

本研究のオリジナリティや意義は、運動部を製品(プロダクト)と見なし、コトラーのマーケティング3.0他マーケティング理論に基づき運動部の活性化、ひいては学校の活性化に資するマーケティング・モデルを策定したことにある。しかしながら、今回はプロジェクトの全体像を明らかにしたに過ぎない。よって、細部にわたる詰めの作業及び具体的なアクション・プランの策定を踏まえた「完成版」による提言を今後の課題としたい。


 主要引用・参考文献…

フィリップ・コトラー他(2008) コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント(第12版)、ピアソン・エデュケーション
フィリップ・コトラー他(2010) コトラーのマーケティング3.0、朝日新聞出版
久保田正義(2011) コトラーのスポーツマーケティング3.0に学ぶスポーツマーケティング入門、秀和システム
中野明(2011) 今日から即使えるコトラーのマーケティング戦略54、朝日新聞出版

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)
http://www.ssf.or.jp/spfj/2012/pdf/seitoku.pdf  

2012/10/27

#546 スポーツ・マーケティング (7)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら―⑦

 プロジェクトのフレームワークの構築…

活用できるマーケティング理論の抽出

SMJブログ#544で示した4文献から「運動部のマーケティング」に活用できそうな理論等の抽出を試みた。主要なものを以下に示す。

 ● マーケティング3.0  3iモデル  STP  ラテラル・マーケティング
 顧客ロイヤルティ  サービス・プロフィット・チェーン  ブランド・エクイティ戦略
 統合型マーケティング・コミュニケーション   経験価値マーケティング
 消費者行動モデル(AISAS)  社会的責任マーケティング
 ホリスティック・マーケティング 等

プロジェクトのフレームワーク

前提として「運動部のマネジメント機能の強化」が基盤となる。各運動部は試合に勝つ、スポーツを楽しむ、体力向上等の「活動目標」の他に、団体の存在理由となる「ミッション」を掲げる。そして、そのミッションに基づき「社会的コーズ(大義)」を選択し「社会的責任マーケティング」を展開する。同マーケティングを適切に推進することで運動部は「ブランド・インテグリティ」を達成することができる。学校(生徒、教師、親、関係者)や地域の信頼を得た運動部は、人々の精神を揺さぶる「スピリチュアル・マーケティング」も実現できる。この結果、生徒の入部(購買)、部員数(顧客)維持、地域への応援要請(観戦、寄付等)が期待される。

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)

#545 スポーツ・マーケティング (6)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら―⑥

  P・コトラーとマーケティング3.0…

P・コトラー(1931-)について

1931年、アメリカ(シカゴ)生まれ。現在、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院教授。「マーケティングの権威(Marketing Guru)」として世界的に広く知られている。大著『マーケティング・マネジメント』は12版を重ねている。また、製品管理に焦点を合わせたマーケティング1.0、製品中心から顧客志向のマーケティング2.0、そして人間志向及び価値主導のマーケティング3.0へと時代の変化に応じて先進的なマーケティング理論を公表している。(コトラー他 2010)

コトラーのマーケティング3.0

マーケティング3.0とは、価値主導のマーケティング理論である。その特徴は、市場(消費者)をマインド、ハート及び精神を持つ全人的存在ととらえ、企業等が世界をより良くするミッション、社会的コーズ(大義)等に基づき活動するところにある。時代の変化(「参加の時代」「グローバル化のパラドックスの時代」「クリエイティブ社会の時代」)に応じて構築されたマーケティング理論であり、「協働マーケティング」「文化マーケティング」「スピリチュアル・マーケティング」が融合したマーケティングである。(コトラー他 2010)

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)
コトラー他(2010) 『コトラーのマーケティング3.0』 朝日新聞出版

2012/10/26

#544 スポーツ・マーケティング (5)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら―⑤

  研究の方法…

基本的な考え方
  運動部を製品(プロダクト)と見なしマーケティングを行う
  生徒が入部(購買行動)して部員(顧客)となることを目指す

本研究は、上記の基本的な考えのもと、コトラー理論(マーケティング3.0)を中心としたマーケティング・マネジメントに関する諸理論に依拠して、「運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト」を策定する。手順・方法は以下の通りである。

  P・コトラーのマーケティング3.0の概略
 ② 運動部のマーケティングに活用できる理論の抽出
  プロジェクトのフレームワークの構築
  「運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト」の策定

なお、本研究では以下の4文献において記述(解説)されているマーケティング理論等を参考にして研究を進める。

 ・ コトラー他(2008)  『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント(第12版)』
  ピアソン・エデュケーション
 ・ コトラー他(2010) 『コトラーのマーケティング3.0』 朝日新聞出版
 ・ 久保田正義(2011)  『コトラーのスポーツマーケティング3.0に学ぶ
  スポーツマーケティング入門』 秀和システム
 ・ 中野明(2011) 『今日から即使えるコトラーのマーケティング戦略54』
   朝日新聞出版

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)

#543 スポーツ・マーケティング (4)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら―④

 研究の目的…

運動部活動は多くの意義、効果等があるにもかかわらず、高校においては「運動部離れ」が定着化している。女子については「加入率の低さ」という問題もある。この運動部離れは部員数減少に伴う活動停滞(不活発)につながったり、運動部の休廃部という事態を招き、ひいては学校全体の活力低下にもつながっていくと考えられる。運動部離れを食い止めること、すなわち加入者(部員)を増やすことは喫緊の課題であろう。

ドラッカー(Peter Drucker)は、「マーケティングの狙いは、販売を不要にしてしまうこと、すなわち製品が勝手に売れてしまうようにすること」(中野 2011)と説明している。

運動部に魅力があれば、あるいは運動部活動に参加することに意義や価値を見出してくれれば生徒たちは勧誘せずとも自然に入部してくれるのではないか。換言すると、いくら運動部の活動を充実させてもその良さが生徒たちに伝わらなければ入部者は増えないのではないか。したがって、運動部(スポーツ)活動の充実に加え、運動部のマーケティング活動に力を注ぐことは一つの手立てとして考えられる。

そこで本研究は、運動部への参加者が増えて活動が活発になれば学校全体が活性化するという考えのもと、マーケティング・モデルとしての「運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト(案)」を策定することを目的とする。

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)
※中野明(2011)  『今日から即使えるコトラーのマーケティング戦略54』 朝日新聞出版

2012/10/25

#542 スポーツ・マーケティング (3)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら― ③

 運動部活動の意義…

文部省(現文部科学省)の「我が国の文教施策(平成10年度)」では、「運動部活動とは、学校教育活動の一環として、スポーツに興味と関心を持つ同好の児童生徒が、教員等の指導の下に、自発的・自主的にスポーツを行うもの」と説明するとともに、以下のような運動部活動の意義、効果等を示している。

 ● スポーツの楽しさや喜びを味わい、学校生活に豊かさをもたらす
 スポーツに生涯親しむ能力や態度を育てる
 体力の向上や健康の増進を一層図る
 自主性、協調性、責任感、連帯感などを育成する
 仲間や教師(顧問)と密接に触れ合う場となる
 生徒のスポーツ活動と人間形成を支援する
 生徒や保護者の学校への信頼感をより高める
 学校の一体感の醸成につながる

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)

#541 スポーツ・マーケティング (2)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら― ②

 運動部活動の現状…

文部科学省の「運動部活動の実態に関する調査(平成13 年)」の結果によると運動部への所属率は中学校73.0%、高校52.1%であった。「平成23年度栃木県中学校・高等学校運動部に関する調査」の結果によると運動部への加入率は中学校73.5%(男子85.1%、女子61.3%)、高校37.7%(男子50.2%、女子24.5%)であった。また、京都府の中学校体育連盟及び高等学校体育連盟のデータによると平成24年度の運動部加入率は中学校67.6%(男子79.6%、女子55.5%)、高校40.5%(男子53.2%、女子27.7%)であった。

運動部の加入率についての全国及び各都道府県の傾向(推移)を詳細に検討する必要はあるが、高校における「運動部離れ」「女子の運動部加入率の低さ」は全国的な傾向であると推察される。

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)

2012/10/24

#540 スポーツ・マーケティング (1)

運動部活動を通じた学校活性化プロジェクト
―もしP・コトラーが高校の校長になったら― ①

 すべてはP・コトラーの校長就任からはじまった…

コトラー(Philip Kotler)さんが県立成徳高校(※架空)までの道を歩く…道端にゴミが散乱している…元気のない生徒たちが歩いている…魚屋のおじさんが「おはよう」と言っても反応なし…コトラーさんが代わりに挨拶をして「成徳高校はこの道で大丈夫ですか」と聞く…おじさんが「あの学校はどうしようもないねぇ」とつぶやく…コトラーさんが校門に到着する…生徒指導の先生が立っている…「職員室はどちらですか」と尋ねる…先生が不愛想に指し示す…コトラーさんはお礼を言って歩き出す…グラウンドにボールが転がっている…体育館は静まり返っている…テニスコートのネットはボロボロだ…すれ違う生徒は会釈すらしない…コトラーさんは職員室に到着し、校長室に案内される…放課後にコトラーさんが校長室の窓からグラウンドを眺める…一通りのスポーツ活動が行われているが、どこも活気がない…コトラーさんは運動部活動について調べることにした…

※Sport Policy for Japan 2012 におけるTeam TSU 発表抄録より抜粋(一部修正)