はじめに…
Sport Matters JAPAN(SMJ)ブログ開設の主目的は、日本に Sport Matters JAPAN を作ることです。そのモデルは外国スポーツ政策研究を通じて知ったカナダのSport Matters Group(SMG)で、幾つかの国で同様のグループ(組織)が形成されてきましたが、SMGが本家本元です。…いよいよ計画の実現に向けて動き出します!
…以下は、文部科学省の報告書(2011)のなかで Terry Bird がまとめたSMGの概要です。
スポーツマターズ・グループ(Sport Matters Group:SMG)は、「ミルズ報告」(1998 年12 月)後のカナダのスポーツ政策策定に向けての諸作業の中で、それらを契機に2000 年にスポーツ関係者間の非公式の討議の場からはじまった、カナダのスポーツ政策形成やカナダのスポーツ界の縦横の連携に少なからず影響力を及ぼしてきた非組織化グループである。同グループは、最高経営責任者(CEO)も事務所も正式な会員制度も会費も存在せず、非営利組織にも当てはまらない実体のみえにくいグループである。存在するのは、カナダスポーツ情報センター(Sport Information Resource Centre:SIRC)内に置かれている2 つのデスクだけであり、シニアリーダー(Senior Leader)とコミュニケーション関係マネージャー(Community Engagement Manager)の肩書をもつスタッフだけである。ただし、2人がSIRC 内のデスクにいることはほとんどない。このグループの実体、活動内容、実績等を知る手掛かりはそのウェブサイト(http://www.sportmatters.ca/en/home)にある。
具体的には、この10 年余りでスポーツ政策提言、スポーツ関連プログラムの企画・調整・運営、ムーブメントの発信・推進、スポーツ関連調査・研究等を行っている。このグループの参加者は、元オリンピック選手、スポーツ行政担当者、学識経験者、競技団体関係者、シンクタンク職員、コンサルタント、スポーツ愛好家など多岐にわたっており、それぞれが九つの分野(寄付、署名、労力、現物、キャンペーン活動、政策能力等)から貢献方法を選択する方法をとっている。年間活動経費としては、15 万カナダドルの確保が目標とされている。同グループは、政府(スポーツカナダ等)にとって協力団体でもあり圧力団体でもある。キーパーソンは2 代目シニアリーダーのイアン・バード(Ian Bird)であったが、彼の後は3 代目のクリストファー・ジョーンズ(Christopher Jones)に、そして現在は4代目のボブ・エリオット(Bob Elliott)に引き継がれている。
活動の1 つとして、ほぼ4 年に1 度行われる国政選挙に向けて各政党、政治家、政府機関等への接触を図り、カナダのスポーツ振興・発展に資する政策提言等を行っている。これまでに同グループ他の働きかけにより実現した政策に、児童フィットネス税額控除(Children's Fitness Tax Credit)、レクリエーション施設基盤整備プログラム(Recreational Infrastructure Canada Program)等がある。逆に、これまで訴え続けてきて未だ実現に至っていない提言については、「連邦保健予算の1%をスポーツ・身体活動に振り向けよ(One Percent of Federal Health Spending for Sport and Physical Activity)」が代表的である。
※引用(一部加筆・修正)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/sports/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/08/03/1309352_014.pdf
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