大学体育会テニス部の指導法⑤
#121の“気配り”について~その1~です。
昔(30数年前)、角川映画「野生の証明」のCMで「男はタフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格が無い」(※記憶に基づく)というキャッチコピーが流れていました。……あの頃、Terry は“森村誠一”や“横溝正史”にはまっていました。……無理やりこじつけると……スポーツ集団は“気配り・配慮”がなければ強くなれない、あるいは、たとえ強くても真の強者とは言えない!…となりますでしょうか。
体育会運動部であれば気配り・配慮の気持ちを忘れるな! …ということです。
#103でも書きましたが、Terry の卒論テーマは「効果的リーダーシップ行動に関する研究~大学テニス部をモデルにして~」でした。三隅のリーダーシップPM理論他に依拠して、大学テニス部の「キャプテンのリーダーシップ行動」「モラール(士気)」「競技成績」の関連を明らかにしたものです。
詳説しませんが、当時、「モラールが高いと競技成績も良い」という、ごく当たり前のような仮説が立証されていませんでした。先行研究の幾つかの修論レベルの論文または大先生の論文でも、それは立証できていませんでした。……多分、現在でも立証できていないと思います。(※リサーチした訳ではありませんが…)
Terry の卒論を公表していれば……でも、穴だらけだったので……
…(僭越ですが)…ミステイクは「モラール」と「競技水準」の関係を見ていたところにあります。……例えば、中学生のサッカーチームとJリーグのチームが試合をして、中学生の方がモラール得点が高いからと言って、Jチームが負けてしまうことはないですよねぇ……あるいはトーナメントの1回戦負けのチームと優勝チーム、5部チームと1部チームが試合をしても同様ですよねぇ……先行研究他は、そんな比較の仕方で分析をしていました。
そこで、Terry は独自の競技成績の捉え方をすることにより「モラール」とそれとの関係を見ることにしました。すなわち、「同程度の競技水準のチーム間の試合であればモラールの高い方が勝つ」という仮説を立て検証したのです。……立証されました!
横道にそれましたが、集団のモラールを高めるには“組織”あるいは“リーダー”の「M機能(Maintenance)」が「P機能(Performance)」に比べ、より重要になります。……すなわち、組織全体あるいはリーダーの「気配り・配慮の行動」が「モラール」、ひいては「競技成績」に強く影響を及ぼすと Terry は考えています。…(つづく)
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