2011/08/31

#211 日本のスポーツ政策の良いところ (6)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その5~

あまり執筆意欲の湧いてこないシリーズですが、Terry 自身の勉強のために投げ出さずに頑張っています。

現在の“日本のスポーツ政策”の2つ目の柱である「スポーツ環境の整備充実」について、文科省のウェブサイト情報をもとにして、その“良いところ”を見つけたいと思います。同サイト内の「生涯スポーツ」(http://www.mext.go.jp/a_menu/05_d.htm)が主たる参考情報になります。以下は、列挙されている項目です。

 総合型地域スポーツクラブ
 スポーツ拠点づくり
 生涯スポーツ全国会議
 全国スポーツ・レクリエーション祭
 スポーツ実施率
 水泳等の事故防止について

これだけでは、何が何だか分かりません。実態が掴めませんので、いつものような作業をしていきます。(つづく)

2011/08/30

#210 TSUテニス部指導記録 (6)

関東大学テニスリーグ(男子第7部第2戦)・結果

 TSU vs 電気通信大学

8月29日(月)、TSUコートでリーグ戦(第2戦)が行われました。残念ながら Team TSU は計0対9で“完敗”しました。オーダーは読み通りで、ダブルス2対1、シングルス3対3の計5対4での勝ちを狙いましたが、やはり全ての面で電通大チームの方が勝っていました。4人の1年生部員は“大学テニス”の厳しさを味わったと思います。

ダブルスNo.1 (TSU選手のリーターン)

電通大は、我が部員たちにとって“体育会テニス部の見本”となるような、とても良いチームでした。以下は結果です。

 ダブルス(0-3)
  No.1  ● 0-6 6-4 4-6
  No.2  ● 0-6 1-6
  No.3  ● 1-6 1-6
 シングルス(0-6)
  No.1  ● 0-6 0-6 
  No.2  ● 3-6 0-6
  No.3  ● 3-6 1-6
  No.4  ● 2-6 0-6
  No.5  ● 1-6 0-6
  No.6  ● 6-3 1-6 4-6

第3戦の相手は自由学園大学で、9月2日(金)にTSUコートで行われます。

2011/08/28

#209 スポーツ法ニュース (第7号)

「調査と情報-ISSUE BRIEF-No.722」 刊行される!

“国立国会図書館”では、様々な情報を入手することができます。

同ウェブサイト「国会サービス関連情報」コーナーで、国政上の重要課題についての背景・経緯・問題点等を簡潔にとりまとめている小冊子「調査と情報-ISSUE BRIEF-」を閲覧(ダウンロード)することができます。

この度、2011年8月24日の「スポーツ基本法」の施行を受け、8月25日付で以下の情報が公開(刊行)されていました。

 『スポーツ政策の現状と課題 ―「スポーツ基本法」の成立をめぐって― 』
                            (「調査と情報」第722号)
   著者:文教科学技術課 澤田大祐 氏

  ※http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/pdf/0722.pdf

とても参考になります。

2011/08/27

#208 日本のスポーツ政策の良いところ (5)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その4~

SMJブログ#206では、“子どもの体力向上に関する施策”を3分類し、その概要把握に努めました。…よく、日本のスポーツ政策は遅れているとか、不十分だと言われることがありますが、そんなことはなかったです。幼少年期の体力向上策等がエビデンスに基づき的確に立案されている印象を Terry はもちました。

文科省が指摘しているような、子どもの体力問題が将来的な国民全体の体力低下生活習慣病の増加等につながり、ひいては社会全体の活力が失われる…という危機感は、いわゆる先進国の共通の問題であると言えるでしょう。……もちろん Terry  の研究対象のカナダにおいても、この種の問題解決は主要政策課題として位置付けられています。

 以下、概観した結果のまとめです。

小・中・高にわたる「学校体育の充実」を通じて“子どもの体力向上”を図ろうとしている点は、日本の“特徴”であり“良さ”でもあるのではないでしょうか。……教育の管轄が州にあるカナダのような連邦制を敷く国や学校体育に重きを置いていない国などでは限界があると思いますが、この種の問題解決を図る上での鍵となる方策ではないかと Terry は考えます。

ただし“中学校武道・ダンスの必修化に向けた条件整備”が直接的に「子どもの体力向上」につながることを説明するのは難しいですが…(つづく)

2011/08/26

#207 TSUテニス部指導記録 (5)

関東大学テニスリーグ(男子第7部第1戦)・結果

 TSU vs 駿河台大学 (ブロックシード校)

8月25日(木)、雨の中、駿大コートで行われたリーグ戦(第1戦)で Team TSU  は計7対2“勝利”し、幸先の良いスタートを切ることができました。駿河台大学はブロックシード校でしたが、今年のチームは選手が4人しかいませんでした。以下は結果です。

 ダブルス(2-1)
  No.1  ● 1-6 4-6
  No.2  ○ 6-3 7-5
  No.3  ○   W.O.
 シングルス(5-1)
  No.1  ○ 6-2 7-6 
  No.2  ● 1-6 0-6
  No.3  ○ 5-7 7-6 6-0
  No.4  ○ 6-0 6-2
  No.5  ○   W.O.
  No.6  ○   W.O.

第2戦の相手は強豪校の電気通信大学で、8月29日(月)にTSUコートで行われます。

2011/08/25

#206 日本のスポーツ政策の良いところ (4)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その3~

“子どもの体力向上に関する施策”を、大雑把にまとめさせていただきました。

 調査・研究
 学校体育の充実
  広報・啓蒙

①は、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」、「体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究」等が該当します。前者の「体力・運動能力調査」については昭和39年から実施され、平成11年度の同調査からは「新体力テスト」が導入されています。後者の調査研究については、その報告書が文科省のウェブサイトで公開されています。……昭和39年と言えば Terry が生まれた年ですので、「体力・運動能力調査」には親近感がもてます。資料的価値も高いことでしょう。

②は、“中学校武道・ダンスの必修化に向けた条件整備”が主要テーマになっています。平成20年に改訂された中学校学習指導要領に基づき、平成24年度から完全実施される中学校における武道・ダンスの必修化に向けた諸施策です。想像していた以上に、周到に準備が進められている印象をもちました。

③は、「子どもの体力向上推進事業」の一環として行われている広報・啓蒙関連事業(委託)です。公益財団法人日本レクリエーション協会が「子どもの体力向上ホームページ」 (http://www.recreation.or.jp/kodomo/) の運営を委託されています。また、公益財団法人日本体育協会が「子どもの発達段階に応じた体力向上プログラム」の開発を委託され、「アクティブ・チャイルド・プログラム」の“ガイドブック・DVD”が作成されています。
……えっ、こんなのあったの?……っていう感じです。

(つづく)

2011/08/24

#205 日本のスポーツ政策の良いところ (3)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その2~

結局、カナダのスポーツ政策に関する報告書を書くための作業と同じことを繰り返しています。Terry Bird はどれほど暇な男なのでしょう。……“良いところ”を見つけるためには、やはり全体像を把握する必要がありました。

ここから先は、文部科学省のウェブサイトを主たる資料として書いていきます。学術論文ではないので、気楽にお読みください!

近い将来どうなるか分かりませんが、現在の日本のスポーツ政策の3本柱は、スポーツ振興基本計画(2006年改定)で掲げられている「子どもの体力向上」「スポーツ環境の整備充実」「国際競技力の向上」と言えるでしょう。……そこで、まず始めに“子どもの体力向上に関する施策”について整理してみました。

とても複雑(※ややこしい作業)でしたが、何となく“概略”が掴めました。(つづく)

2011/08/23

#204 日本のスポーツ政策の良いところ (2)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その1~

安易に“新シリーズ”を立ち上げてしまい、後悔しています。……実は、Terry が日本のスポーツ政策を理解していなかったことが判明しました。…ですので、この企画を取り下げます!…と言いたいところですが…。

他国のスポーツ政策から学ぼうとする時、そのポイントについて考えてみました。

 公表されている“スポーツ政策”から学ぶ
  ①に基づく個々の“スポーツ施策”から学ぶ
  ①に直接基づかないその他の“スポーツ施策”から学ぶ
  ①~③の“システム”全体から学ぶ
  ④を支える諸要素から学ぶ
  その他

SMJブログでは、日本の②について整理したいと思います。

“長旅”になりそうです!

2011/08/21

#203 日本のスポーツ政策の良いところ (1)

SMJブログの“新シリーズ”です。

先日、12カ国のスポーツ政策に関する調査研究報告書が文科省のウェブ上で公開されました。……“諸外国のスポーツ政策”から学ぼうとする意図があるから、そのような調査研究が行われたのでしょう。

 確かに、Terry が担当した“カナダ”だけでも、非常に多くの学ぶべき点があります。

そこで、Terry は考えました。……では逆に、世界(他国)は日本のスポーツ政策から何かを学ぼうとしているのか? 日本には、世界(他国)が学ぼうとするような“スポーツ政策”があるのか?

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探したいと思います!

企画倒れにならないと良いのですが…

2011/08/19

#202 TSUテニス部指導記録 (4)

TSUテニス部の夏季強化合宿4日目の朝です。……雨模様です!

全国的に猛暑が続いているようですが、峰の原高原(長野県)は標高が1500mほどあるようで、非常に快適な気候です。強化練習がたっぷりできています。部員の疲労は、相当たまってきていますが……

宿泊先は、Terry が1991年以来20年間テニス合宿等で利用させていただいている「うどのP.」です。高校陸上部の合宿も幾つか手掛けておられ、学校等のスポーツ合宿にはお勧めです。

写真は、3日目の朝食のスープです。


お忙しい中、計7人のOB・OGが参加してくれています。……感謝!

2011/08/17

#201 スポーツ政策ニュース (第13号)

The Canadian Sport Policy の改定について~その1~

TSUテニス部の夏季強化合宿(於:長野・峰の原高原)の引率・指導のため、落ち着いてSMJブログがアップできない状態ですが、カナダの次の“連邦スポーツ政策(The Canadian Sport Policy)”についての最新情報を得ました。

現在、日本では「スポーツ振興基本計画」(2000年策定、2006年改定)の改定作業が進められているところですが、カナダでも2002年に策定された“連邦スポーツ政策(2002-2012)”の改定作業が進められています。……カナダの新しい“連邦スポーツ政策”は2012年4月に策定される予定です。

そこで、今年度の“日本体育・スポーツ政策学会第21回大会”では、カナダ人研究者J・H教授を招聘して、カナダの新しい“連邦スポーツ政策”に関連したテーマで「基調講演」をしていただく予定です。

J・H教授とメールで色々と打合せをしていまして、前回のメールにより、カナダでは2012年4月に“2種類”の連邦政策が策定される予定であることが判明しました。(※最新情報

関心のある方は、12月3日(土)にTSUにお越しください!

長野・峰の原高原 から北アルプス方面を望む

2011/08/16

#200 SMJブログの目指すもの (4)

SMJブログ 第3ステージ突入!

早いもので、SMJブログ#200を書くことになりました。
ご愛読いただいている皆様、感謝申し上げます。

節目には、Sport Matters JAPAN の“ベールに包まれている部分”を、少しずつご披露しています。何故 Terry Bird なのかについては#150で書きましたが、何故 Sport Matters JAPAN なのかについては、まだ公にしていません。最大のヒントは「スポーツ政策調査研究報告書」の“カナダ”にあります。文部科学省のウェブサイトからアクセスできますので、そちらで“謎解き”して下さい。

 現在、TSUテニス部の夏季強化合宿で長野(峰の原高原)にきています。

時間を見つけてアップしますので、今後ともSMJをよろしくお願い申し上げます。

                             Terry Bird (SMJ Writer)

2011/08/14

#199 回顧録:今だから話します! (4)

『スポーツ政策の現代的課題』の編集を通じて~その3~

まず、どのような経緯で「日本評論社」さんに出版していただけることになったかについて、簡単に書きます。

Knob 先生を中心とするの研究グループの一員でもあった“森の石松先生”のご友人であった“兄貴”(※某新聞販売店社長)から「某スポーツ新聞社」の上層部の方をご紹介していただく。……兄貴はその場で同社のX氏にTELをしてくださり、X氏を介して「日本評論社」の当時の社長Y様に取り次いでいただく。……企画書をFAX送信!
            ↓
後日、日本評論社に出向きY様に企画書を見ていただく。……様々なアドバイスをいただくとともに販売計画をシミュレーションしていただく。
            ↓
同社で検討していただいた結果、数日後、出版可のお返事をいただく。(以下は、出版契約の概要です。)

初版部数○○○○を“2年間”でさばく。 ※テキスト使用の企画のため
2年後、在庫が○○○部以上あった場合は、一定割合でその在庫を買取る。日本評論社側の在庫は廃棄される……あぁ~

以下は、Terry の把握している範囲での販売結果です。

 ● 出版時に編・著者が“443冊”購入
 ● 大学等教育機関図書館が“184冊”所蔵
 ● 国立国会図書館はじめ全国の公共図書館が“48冊”所蔵
 ● 2年目以降の授業等で“??冊”テキスト販売
 ● 店頭、インターネット等で“??冊”販売

約3年4カ月で出版社在庫が“0”となりました!…廃棄されずに済んで良かったぁ…

なお、shopterry には“15冊”ほど在庫がありま~す!

2011/08/13

#198 スポーツ政策ニュース (第12号)

「スポーツ政策調査研究」報告書が公開される!

やっとこの時がやってきました。少々大袈裟ですが、“こんな報告書見たことがない”…と、驚かれると思います。

文部科学省HP → スポーツ → スポーツ振興 → スポーツ政策調査研究について
→ 諸外国および国内におけるスポーツ振興施策等に関する調査研究 の順にクリックしてみてください。(http://www.mext.go.jp/) 

SMJブログ#200までに報告書の公開が実現して、Terry お得意の“無計画の計画性”を、またまた実感することができました。(意味不明!)

何故このような世界的に例のない報告書が誕生したかと言いますと、SSF のこれまでの諸外国スポーツ施策に関する調査の実績と親分(委員長)であった Prof. Ken さんの妥協しない研究者としての姿勢があったからだと考えています。

関係者の皆様! Terry が自画自賛(誇張)し過ぎている“歴史的報告書”を是非とも一度ご覧ください。……“電話帳”とお呼びください。

12カ国のスポーツ政策・施策を網羅的に把握できる同報告書は、あくまでも基礎資料です。したがって、同報告書を今後の日本のスポーツ政策にどのように活かしていくか……という第2段階の作業(研究)が始められなければなりません。……誰がやるのだろう?……

2011/08/12

#197 回顧録:今だから話します! (3)

『スポーツ政策の現代的課題』の編集を通じて~その2~

そもそも、同書出版の企画は恩師 Knob 先生のご退職を記念してのものでした。……よくあることですが…。そこで、弟子3人を中心に話を進めていった結果、どうせ刊行するなら“自費出版”のようなものではなくて、“流通(市場)”に耐えうるものにしましょう!……ということになり、Terry が編集事務局を担当することになったのです。……そこからが“苦難”の始まりでした!

何事も勉強ですね。色々学びました。出版社が首を縦に振ってくれるところまで到達するのが最大の関門だということを身をもって理解することができました。企画内容に加え、出版後の販売の見通しがしっかりしていないとダメなようです。このご時世、本はそう簡単に売れないということも分かりました。

例えば、初版発行部数2,000とした場合、皆さんならどのような販売計画をシミュレーションされますでしょうか? 何冊も出版本を手掛けてこられた方あるいは業界の方からは、そんな初歩的なこと書くな!……と、言われそうですが……(つづく)

2011/08/11

#196 回顧録:今だから話します! (2)

『スポーツ政策の現代的課題』の編集を通じて~その1~

 完売 御礼! で~す。

Terry が生まれて初めて編著者として、その編集事務局を担当し出版まで漕ぎつけた『スポーツ政策の現代的課題』(日本評論社、2008年4月、2,940円)が、どうやら完売したようです。

数日前まで Amazon に在庫(1冊)がありましたが、どなたかが購入して下さり、現在は中古本の出品のみです。また、出版元の「日本評論社」の在庫も“品切”になっていました。すなわち、同書の初版1刷が完売したと言えるでしょう。……2刷から印税が入ることになっていましたが、増刷する予定はありません。(残念!)……ただし、shopterry には「新品(未読品)」の在庫が○○冊あるようです……

日本評論社の皆様! その節は大変お世話になりました。……っと、その前に、ご購入いただいた皆様! 編・著者を代表しまして、心より御礼申し上げます。

 今だから話します! (つづく)

2011/08/09

#195  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (10)

ロンドン五輪とリスクマネジメント!

無計画の連載でしたが、本シリーズの最終回にします。……Terry 自身のロンドン五輪理解のために、思考を整理しながら書いてきました。……勉強になりました。……最終回のテーマとして何が良いのかあれこれサーフィンし、その結果、やはり Risk Management にたどり着きました。

……ただし、SMJブログ内でコンパクトにまとめることは断念しました。どなたか論文でもお書き下さ~い!

London 2012 Olympic and Paralympic Safety and Security Strategy
  (Home Office, July 2009)
London 2012 Olympic Safety and Security Strategic Risk Asessment (OSSSRA) and Risk Mitigation Process - summary Version 2 -
  (Home Office, January 2011)
London 2012 Olympic and Paralympic Safety and Security Strategy
  (Home Office, March 2011)
London 2012: Olympic Risk, Risk Management, and Olymponomics
  (William Jennings, August 2008)
Risk Adviser:London 2012 Olympic Games – one year to go
  (MARSH, July 2011)

①~③はイギリス政府(内務省)の資料、④はマンチェスター大学ジェニングス博士の学術論文、⑤は保険ブローカー・リスクコンサルティング会社であるマーシュの資料です。もちろん、その他にも多数あります。

特に、ジェニングス博士(Hallsworth Research Fellow)は関連論文を幾つか書いています。このテーマでは第一人者と言えそうです。

因みに、②で示されていたリスクの大項目です。
 ● Terrorism(テロ行為)
  Serious and organised crime(重大及び組織犯罪)
  Domestic extremism(国内過激派行為)
  Public disorder(治安びん乱)
  Major accidents and natural events(大事故及び自然災害)

“深み”にはまる前に、終わりにしま~す!

2011/08/08

#194  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (9)

テニス競技で気になること!

ロンドン五輪のテニス競技は“ウィンブルドン(Wimbledon)”で開催されます。正確には、All England Lawn Tennis and Croquet Club(AELTC)が会場となります。テニスの4大大会の一つである“ウィンブルドン選手権(The Championships)”と同じ会場ということです。

2012年のウィンブルドン選手権は6月25日~7月8日に開催され、その約3週間後の7月28日~8月5日にロンドン五輪テニス競技が開催される予定です。

Terry が気になるのは、ウィンブルドン選手権が AELTC と LTA(Lawn Tennis Association:イギリステニス協会)の主催であるのに対して、ロンドン五輪テニス競技は LOCOG(London Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games:ロンドンオリンピック・パラリンピック組織委員会)の主催であることです。

周知の通り、ウィンブルドン選手権に出場する選手は“白を基調としたウエア”で試合に臨むことになっています。これは、テニス界の慣習のようにも思えますが、主催者側から“predominantly white clothing rule for The Championship”というガイドラインが示されていることもあるからです。

懸念されるのは、…(一種の楽しみでもあるのですが)…ウィンブルドン選手権ではないロンドン五輪テニス競技がAELTCで開催される時、出場する選手たちは何色のウエアでプレーするか?…ということです。

ウィンブルドンをリスペクトして“白を基調としたウエア”で試合に臨むか? 選手が個性をアピールするか? それとも、特別ルールが設けられるか? …… Terry にとっては、とても興味深いです!

2011/08/07

#193  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (8)

ロンドン五輪の Olympic Truce について

オリンピックトゥルース(Olympic Truce)をご存知の方はかなりの“オリンピック通”です!

Olympic Truce = ekecheiria(エケケイリア)と聞けば……あっ、分かった!

古代ギリシャでは約1200年(776B.C.~A.D.392)の間に計293回のオリンピア祭典競技が行われたと言われています。クーベルタンは、このオリンピア祭典競技をヒントにして近代オリンピックの復興を提唱し、その第1回大会が1896年にアテネ(ギリシア)で開催されました。それ以降、戦争による3度の中止はありましたが、現在のオリンピックに至っています。110余年の間でさえ3度の中止があった事を考えると、オリンピア祭典競技が、都市間の争いが絶えなかった時代にほぼ4年に一度のペースで開催され続けたことは驚異です……が、それを可能のしたのがエケケイリア(聖なる休戦)という tradition(伝承?)があったからだと考えられています。(※詳説は省略)

現代のオリンピックでも、1993年以降、各大会開催年の前年に国連総会において Olympic Truce が決議されることになりました。Olympic Truce は「オリンピック停戦」と訳されています。オリンピック期間中、この決議(resolution)に同意した国は「紛争を中断する」というものです。……なかなか理想通りにはいっていないようですが……

ロンドン五輪(パラリンピック含む)についての「オリンピック停戦決議」は第66回国連総会(2011年9月~)で10月中に採択される予定です。

2011/08/06

#192 スポーツ政策ニュース (第11号)

「スポーツ政策調査研究」のウェブ公開 間近!

SMJブログ誕生のきっかけでもあった「外国スポーツ政策調査研究」の報告書がもうすぐ文部科学省のウェブサイトで公開されるようです。

文部科学省HP → スポーツ → スポーツ振興 の順にクリックしていくと、下記項目が並んでいます。

スポーツ基本法
スポーツ振興基本計画
スポーツ振興くじ(toto)
スポーツ立国戦略について
スポーツ政策調査研究について

まだ、ハイパーリンクされていません。……おそらく準備中ということなのでしょう。

公開前ですが、報告書はあくまでも“過去のもの”です。各国のスポーツ政策は日々進化し続けていることを念頭に置きお読みください。…日本のスポーツ政策も進化させましょう!

ウォッチするのは大変ですが、今回の仕事でそのベースができているので、多少は楽になっています。……SMJブログ#200までに公開されるかなぁ……

2011/08/04

#191  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (7)

陸上王国“USA”の復活なるか!

前回(#190)、チケット代から人気競技を探りました。……オリンピックの華は、やはり“陸上競技”のようです。……そして、その競技で君臨しているのがUSAであることは、誰も否定しないと思います。

そんなUSAなのですが、オリンピック(陸上競技)での競技成績について、USATF(米国陸上競技連盟)は危機感を持っているようです。……メダルを23個(金7、銀9、銅7)しか獲得できなかった2008年北京オリンピック後に、その結果を分析するための特別調査委員会(Task Force)を設けたほどです。……なお、2009年2月に報告書(「Project 30 Task Force Report」)が公表されていました。

その後、同委員会の委員長を務めたUSATFの前CEOダグラス・ローガン(Douglas G. Logan)とUSATF間に何らかの事情(※そこまで把握できませんでした…)があったようで、同報告書の扱いや位置づけはオフィシャルなものでなくなったようです……が、“Project 30”の精神は受け継がれており、2012年ロンドン五輪の陸上競技においてUSATFはメダル獲得数30の目標を設定しています。

以下は、過去4大会のUSAのメダル獲得状況(陸上競技)を概観したうえでの Terry なりの解釈です。(参考:databaseOlympics.com)

 1996年 アトランタ 23個(金13、銀5、銅5) 
 2000年 シドニー   18個(金8、銀4、銅6)   
 2004年 アテネ    25個(金8、銀12、銅5)   
 2008年 北京     23個(金7、銀9、銅7)

過去4大会を見る限り、北京でのメダル獲得数がUSATFの危機感を募らせたとは思えません。その本質は “超花形”種目である男女の「4×100m リレー」の不振にあるのではないでしょうか?

もう一つの「4×400m リレー」については男女ともに4大会連続で金メダルを獲得していますが、「4×100m リレー」については次の通りです。

男子(1996:銀 2000:金 2004:銀 2008:なし)
女子(1996:金 2000:銅 2004:なし 2008:なし)

2012年ロンドン五輪・陸上競技(リレー種目)においてTeam USAは注目です!……バトンミスさえなければ、王国復活!?……

2011/08/03

#190  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (6)

チケット代からロンドン五輪を探る!

ロンドン五輪オフィシャルサイト内の “Ticket prices and competition schedules” で、競技ごとのチケット代(AA席、A席)をチェックしました。……Terry はロンドンに行く予定はありません。……でも、一度はオリンピックを生で観戦してみたい!

★ロンドン五輪の人気競技: チケット代の比較から 
         ※1ポンド=125円で換算 ※AA席の値段で順位付け(同額の場合はA席を考慮)
         ※下記金額は変更される可能性がありますのでご注意を!


 725ポンド(90,625円) 「陸上競技」
 450ポンド(56,250円) 「体操」
 450ポンド(56,250円) 「ビーチバレー」 「飛込み」 「競泳」
 425ポンド(53,125円) 「バスケットボール」
 395ポンド(49,375円) 「ボクシング」
 325ポンド(40,625円) 「自転車(トラック)」
 225ポンド(28,125円) 「テニス」
 185ポンド(23,125円) 「バレーボール」
 185ポンド(23,125円) 「サッカー」
 150ポンド(18,750円) 「ボート」
 125ポンド(15,625円) 「自転車(MBX)」

なお、開会式(7/27)のAA席は2,012ポンド(約25.2万円)、A席は1,600ポンド(20万円)で、閉会式(8/12)のAA席は1,500ポンド(約18.8万円)、A席は995ポンド(約12.4万円)です。

2012年のオリンピックだから開会式のチケット代(AA席)を 2012 ポンドにしたのでしょうか?

2011/08/02

#189  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (5)

五輪代表選手選考とJSAA

「日本スポーツ仲裁機構(Japan Sports Arbitration Agency:JSAA)」のウェブサイトを確認したところ、オリンピック代表選手選考に絡む2つの事件の仲裁判例が掲載されてありました。

①2004年アテネオリンピック「障害馬術」代表選考
 X選手が、日本馬術連盟アテネオリンピック派遣人馬選考委員会の決定を不服として、決定内容の取り消し、自身の選出等を求めてJSAAに仲裁を申し立てたものであるが、JSAAによって棄却の判断が下される。ただし、連盟側にもオリンピック代表選手選考についての意識について問題がったとして、申立料金5万円と仲裁費用50万円は連盟の負担とされた。(2004/7/14)

②2008年北京オリンピックアジア地区最終予選会「女子カヤック」出場選手選考 
 X選手が、日本カヌー連盟の決定したカヌーフラットウォーターレーシング北京オリンピックアジア地区最終予選会「女子カヤック4」への出場選手の取り消し、自身の選出等を求めてJSAAに仲裁を申し立てたものであるが、JSAAによって棄却の判断が下される。なお、連盟に対して、選手選考等にあたっては選手への配慮、選考方法等の周知等に努めることが求められた。(2008/5/8)

JSAAのウェブサイトの仲裁判例集が増えないことを願います……

2011/08/01

#188  ロンドンオリンピック(2012)に向けて (4)

Virtual Medal Table for London 2012

最近、ニュースでも取り上げられていたのでご存知の方も多いと思います。

“仮想・ロンドン五輪国別メダルランキング表”とでも訳しましょうか……でも、長ったらしいので、SMJブログ内では“仮想ランキング表(or VMT)”としておきます。

この仮想ランキング表は、もし今日にでもロンドンオリンピックが開催された場合の競技成績予測に基づく国別のメダル獲得状況及び順位を示したもので、毎月更新されます。オランダに本社がある「インフォストラーダ・スポーツ社(Infostrada Sports)」のスポーツメディア事業のうちの一つです。現在、VMTは「USA Today」「The Times (UK)」「The Australian」 というそれぞれの国の主要新聞紙(オンライン含)上で公開(毎月更新)されているようです。

同社は、各スポーツの様々な国際競技大会等の競技成績をデータベース化し、その膨大な情報を統計処理、分析等してVMTを作成していますので、それなりの根拠はあります。

USA Today の「Medal tracker updated July 26, 2011.」を見ると、7月時点での、日本のメダル獲得状況(予測)は以下の通りになっていました。

日本 第8位 (金14 銀9 銅10 計33) ※前月も第8位

今後、どのように推移していくか……