2012/03/30

#375 スポーツ政策ニュース (第22号)

「スポーツ基本計画」が策定される!

2012年3月30日付の官報(号外第74号 pp.210-226)「スポーツ基本計画」の策定が告示されました。 以下、冒頭部分を引用します。

〇文部科学省告示第六十五号

 スポーツ基本法(平成二十三年法律第七十八号)第九条第一項の規定に基づき、
スポーツ基本計画を次のように定めたので告示する。

   平成二十四年三月三十日          文部科学大臣 平野博文

                  ~本文、省略~

関係者の皆様、お疲れ様でした!

#374 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (7)

「スポーツ基本計画」はいつ策定されるのか?

文部科学省のウェブサイトを確認したところ、やはり中央教育審議会の会議のあった2012年3月21日付で「スポーツ基本計画の策定について(答申)」が取りまとめられたことが報告されていました。答申と関連資料はPDFで確認できます。

3/21以降、この件についてインターネットで検索して来ましたが、メディア他の反応は鈍かったように感じました。…スポーツ関係者のみならず、記者さんの関心も薄いのでしょうか…

今後は、“正式な策定(公表)”というタイミングでスポーツ界他の反応を見たいと思います。…すなわち、「官報(Official Gazette)」告示される日を待つことにします。

早速、官報の無料検索サイトで調べましたが、今のところ告示はされていませんでした…が、興味深いネタ(失礼!)を発見しました。

● 総務省告示第107号(平成24年3月29日)
(2)その他の政治団体(政党及び政治資金団体以外の政治団体)

  スポーツ政策研究会(代表:元参議院議員)

2012/03/29

#373 世界の体育(Physical Education) (7)

この2カ月で…

前回(#372)、“学校体育~世界の潮流~”について触れました。…それが具体的に何かについては書きませんでしたので、お読みいただいた方にとっては何の事だか…

2012年の大きな仕事(※Terry Bird にとっての…)の“シナリオ”を、4~5月の2か月で書こうと思っています。なお、自分自身もその中にキャスティングする予定です。つまり、Terry Bird もその潮流に実際に触れながらインスパイアされる機会が与えられるのです。

…ですので、これからの約10ヶ月間を楽しみながら、あるいは味わいながらこの件に関してまとめていきたいと思います。…慌てて、結論付けるようなことはやめておきます。

キーワードのヒントは P・L です!

2012/03/27

#372 世界の体育(Physical Education) (6)

学校体育~世界の潮流~

自分が“無知”であることを知る瞬間が、最近では“快感”になってきました。

世界的に見れば当たり前のこと、関係者の間では周知の事柄…。でも、Terry Bird は知らなかった。

2012年に抱えることになった大きな仕事を進める上での“重要なヒント”が得られました。…体育(Physical Education)の“世界的な潮流”が何となく見えてきたのです。…やはり、カナダもその潮流に乗っていました。

イギリス、アイルランド、ギリシャ、オランダ、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、フィンランド、スペイン、オーストラリア及びドイツにその関係の輪が広がっているようです。…残念ながら、ジャパンはありませんでした。

2012/03/26

#371 Terry Bird の子育て日記 (1)

ネタ枯れした訳ではありませんが、少々、プライベート・ネタを…

Terry Bird は、アベレージ、スタンダード、常識とは無縁の男です。

大学に入学したのが20歳、定職に就いたのが33歳、妻(Peach)と結婚したのが35歳、長女(Kaena)が生まれたのが41歳、長男(Saint)が生まれたのが43歳、マンションのローンが終わるのが72歳…です。

今日は妻の体調が悪かったこともあり、某キッズリゾートに子ども二人を連れていきました。4月に入ると家庭サービスは殆どできませんし、2012年は予定外の大きな仕事が入ってしまいましたので…

…Terry Bird は子どもには厳しく接しています。…お尻は叩きます!

某キッズリゾートには沢山のプレーゾーンがあります。親のためのリラックスゾーンもあります。…何人もの子どもに抜かされても、安全が確認できるまで滑り出さない我が子を見て、“はよ、滑らんか~”とイライラしましたが、少し安心しました!…安全確保、他人に危害を及ぼさない、他者を思い遣る、挨拶をする…

過大な期待はしていませんが、現在、子どもの可能性を見極めようとしています!

2012/03/25

#370 世界の体育(Physical Education) (5)

アーパード の ジョパード から…

このサブタイトルが理解できる方は、とても“濃い”スポーツ関係者!? だと思います。

SMJブログ#367・368で少し紹介しましたが、アーパードとは「アメリカ保健・体育・レクリエーション・ダンス連合(American Alliance for Health, Physical Education, Recreation and Dance:AAHPERD)」のことです。そのAAHPERDの刊行物の中で、最も歴史のある(※1896年~)、有名な、発行部数の多い“ジャーナル”がジョパード(JOPERD)です。昔のことは分かりませんが、現在のものは月1回刊行されているようです。

 ● JOPERD:Journal of Physical Education, Recreation and Dance

その JOPERD(2005年9月)76巻7号のある論文(pp.17-22)の中に、本シリーズで実感したことの裏付けとなるような記述を見つけました。翻訳引用すると以下の通りです。

「戦後の日米における学校体育カリキュラムの主要目標及び目的に関する改定が非常に類似していることは興味深い。しかしながら、アメリカにおけるこれらの改定は学校の教師及び職能団体からの草の根的アプローチの結果として起こってきた。日本では、同様の改定が政府によって命じられた。」(Terry Bird 訳)

(出典)
Takashi Nakai and Michael W. Metzler. Standards and Practice for K-12 Physical Education in Japan.

2012/03/23

#369 世界の体育(Physical Education) (4)

やはり、イギリス(UK)にもありました!

組織(団体)の所在のみの確認ですが、イギリス(United Kingdom)にもありました。

afPE:Association for Physical Education

“アフペ(afPE)”と読んだらいいのでしょうか、2006年3月に設立されたようです。…アメリカ、カナダに比べて歴史が浅いなぁ…と思いましたが、前身の2つの団体が統合され設立されたようです。

  baalpe:British Association of Advisers and Lecturers in Physical Education
  PEA UK:Physical Education Association of the United Kingdom

baalpe の当初の団体であるAOPE(Association of Organisers of Physical Education)は1920年に、PEA UK の当初の団体である Ling Physical Education Association は1899年に設立されていたようです。

本シリーズで、カナダ、ニュージーランド、アメリカ、オーストラリア、イギリスの“体育(Physical Education)”に関する民間団体の所在について確認して来ましたが、それらのウェブサイトを垣間見ただけでも、世界の体育(※ただし、一部に過ぎませんが…)は、日本のそれよりも遥か先を行っていることを実感させられます。…国(行政)任せでは、決してそのようなレベルには達しないと思われます。

 さて、このあと何を調べようか…

2012/03/22

#368 世界の体育(Physical Education) (3)

オーストラリアにもありました!

当然なのでしょうか、オーストラリアにも ACHPER がありました。

カナダ = CAHPERD、アメリカ = AAHPERD、オーストラリア = ACHPER ・・・現地では何と呼ばれている(いた)のでしょうか? キャーパード、アーパード、アクパー?

CAHPERD:Canadian Association for Health, Physical Education, Recreation and Dance
AAHPERD:American Alliance for Health, Physical Education, Recreation and Dance
ACHPER:Australian Council for Health, Physical Education and Recreation Inc

いずれも、いわゆる体育関係者を中心とした職能団体として、自国の学校体育を充実させるための活動等を“民間レベル”で行っていると思われます。

ジャーパード(JAHPERD)的な団体はあるのでしょうか?

2012/03/21

#367 世界の体育(Physical Education) (2)

PHE Canada と PENZ について

PHE Canada とは、Physical and Health Education Canada のことです。「カナダ保健体育協会」と訳したいところですが、「保健体育」として訳してしまうと実際と異なる先入観が生じかねませんので、今のところ「カナダ身体・健康教育協会」と仮訳しています。

PENZ とは、Physical Education New Zealand のことです。「ニュージーランド体育協会」と訳したいところですが、日本の「体協」のようなものと勘違いされてしまいますので、今のところ「ニュージーランド身体教育協会」と仮訳しています。

PENZ については、まだ本格的に調べていませんので、詳しいことは書けません。PHE Canada については少々調べました。CAHPERD がその前身にあたります。この名称ならご存知の方も多いと思います。設立は1933年で、当初の名称はCanadian Physical Education Association(CPEA) でした。80年近い歴史があります。

なお、アメリカにも AAHPERD という団体があります。調べたところ、設立は1885年で、当初の名称は Association for the Advancement of Physical Education (AAPE) でした。

2012/03/20

#366 世界の体育(Physical Education) (1)

また、大袈裟なタイトルのシーリーズを打ち立ててしまいました…

“世界”と言っても、Terry Bird の扱える範囲は限られていますので、気楽にお読みください!

現在、日本の教育現場(学校)は、中学校の“武道必修化”で混乱・困惑しています。…周知の通り、その本質は“柔道”です。…Terry Bird も中・高・大の7年間に体育の授業で柔道を教わった経験があります。…その経験から“そんなに危険か?”と思っていますが、それはしかるべき先生(有段者)から指導を受けたからでしょう。…某N体育大学柔道部元主将の経歴をお持ちの先生からも教わりました。(K先生、怖かった~)

…ですので、教育実習で“柔道”を担当させていただいた際には、体育授業での柔道経験をベースにして、とても“手応えのある”授業を展開することができました。“大内刈り”も扱いましたし、乱取もやりました。…要するに、重要なのは、指導者(指導法)の問題だと思います。…柔道経験の浅い体育教員では、授業全体を安全かつ有意義にコントロールすることは難しいでしょう。…ましてや、武道必修化の背景にある国(文科省他)の本来の意図を生徒たちに伝えることはできないでしょう。

さて、本題です。

カナダには PHE Canada、ニュージーランドには PENZ という体育関係者で構成される全国的な非営利団体があり、自国の学校体育を充実させるための活動を行っています。…中央政府がイニシアチブを握っているのではなく、当事者たちが政府やスポーツ団体の協力を得ながら民間レベルで“体育”を作り上げているようです。

2012/03/18

#365 スポーツ政策:「世界の動き」 (9)

ニュージーランドのスポーツ政策の動き

アレックス・バウマン氏の件もありましたが、ニュージーランドをウォッチしておく必要性が出てきましたので、インターネットで少し覗いてみました。

SMJ#256でも書きましたように、ニュージーランドには「スポーツ・レクリエーションニュージーランド(Sport and Recreation New Zealand:SPARC)」という“Crown Entity(※日本の独立行政法人のような機関)”があり、このSPARCが同国におけるスポーツの普及・振興を担ってきました。SPARCは2002年に制定された「スポーツ・レクリエーション法(Sport and Recreation New Zealand Act)」に基づき2003年1月1日に設立された機関です。

そのSPARCの名称が、2012年2月1日から「スポーツ・ニュージーランド(Sport New Zealand:Sport NZ)」に変更されていました。

参考までに、ニュージーランドは人口約443万人(http://newzealand.govt.nz/)の国です。

2012/03/17

#364 大学教育・雑感 (22)

“奨学金1万人滞納”の朝日新聞記事(3/17)を読んで…

すでにお読みになられた方もおられるでしょう。

…それにしても、日本の大学は若者が奨学金という“借金”をしてまで行く価値はあるのでしょうか…

言い換えると、大学はそれに見合ったサービスを提供しているのでしょうか…

もし、研究:第一、授業:最低限、大学運営:イヤイヤ、学生指導:必要な時だけ、キャリア支援:そんなもん知るか!、というような大学教員がいたとすると、“○○ドロボー”と言われても仕方ないと思います。…親御さんや学生は我々の“研究”のために高いお金を払っている訳ではないからです。

研究したいなら寝る時間を削れば良いと思います。

…あぁ、また嫌われる~

2012/03/16

#363 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (6)

文部科学大臣への“答申”はいつごろされるのか?

文部科学省のウェブサイトを見てみました。…次回の中央教育審議会(第80回)2012年3月21日(水)に開催されるようです。

議題の一つに「スポーツ基本計画の策定について(答申)(案)について」が挙がっていました。…と言うことは、まもなく次の5年ないし10年間の日本のスポーツ政策を方向付ける「スポーツ基本計画」が策定・公表されます。

多分、公表の翌日あたりに新聞記事などで特集が組まれると思います。…昨年12月3日(土)の日本体育・スポーツ政策学会第21回大会のシンポジウム(「スポーツ政策とスポーツ報道」)で感じましたが、(スポーツ)記者さんたちはとても勉強されています。スポーツ基本計画の策定についてどのように斬るのかを読むのが楽しみです。

この度の日本のスポーツ基本計画の策定に際して、“日本のスポーツ政策形成プロセス”を概観してみましたが、実にシンプルで分かりやすかったです! それと比較してカナダは…

2012/03/15

#362 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (5)

第1回~第13回会議の議題を確認してみました!

文部科学大臣からの諮問(2011/9/22)以前の会議を含め、「スポーツ基本計画の策定について」の議論の場となった「スポーツ振興に関する特別委員会(第1~4回)」「スポーツの推進に関する特別委員会(第5~13回)」の議題を整理してみました。また、議事録を少し読んでみました。

答申(=スポーツ基本計画策定)に向けての議論の過程は3つのフェーズ(Ⅰ~Ⅲ)に分けられていたようです。以下、議事録(第4回)他をもとに簡単にまとめます。

第1~3回会議(7/25, 8/1, 8/30)
   現行計画「スポーツ振興基本計画」の現状・課題の整理

第4~7回会議(9/30, 10/7, 10/18, 10/28)
  ● フレームワークの構築
   盛り込むべき事項の整理
   スポーツ関係団体へのヒアリング
   スポーツ基本計画の骨子案の提示

第8~13回会議(11/18, 11/30, 12/22, 1/11, 1/27, 2/21)
  スポーツ基本計画の骨子案の検討
   スポーツ基本計画(中間報告)の取りまとめ
   スポーツ基本計画(最終報告:答申案)の取りまとめ

何となく、策定の流れが理解できてきました。

…余談ですが、愛娘(Kaena)が体調を崩したため、海外逃亡計画(3/19~3/24)がキャンセルになってしまいました。…こちらの計画については改めて策定し直します!

2012/03/14

#361 大学教育・雑感 (21)

雑用が色々ありまして、策定プロセスはお休みします。

現在、日本は“確定申告”の時期です。昨晩は書類をせっせと作成していました。…特に、医療費控除の書類整理と一覧表作成が面倒でした。…でも、最近はパソコンで書類作成することができるので随分と楽になりました。…午前中に郵送します。

さて、大学教育・雑感ということで書きたいと思います。

大学は教員と職員が協力してこそ、学生のために良いサービスが提供できるものだと思っています。…詳細は書けませんが、最近、退学を申し出てきた学生がおりまして、その学生を最終的に“就職”まで導くことができました。…昨今の厳しい雇用事情の折、中退学生が定職に就くことができたのも、TSUの2人の若手職員の協力があったからです。

最近、3才の息子(Saint)に、“グッジョブ”を教えたところですが、まさに Good job !  です。

2012/03/12

#360 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (4)

文部科学大臣からの諮問はいつなされたか?

「スポーツ振興計画」は法律に基づき策定されるものです。

(参考) 「スポーツ基本法」  ※下線は Terry Bird による
第九条 文部科学大臣は、スポーツに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、スポーツの推進に関する基本的な計画(以下「スポーツ基本計画」という。)を定めなければならない。
2 文部科学大臣は、スポーツ基本計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。以下同じ。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない
3 文部科学大臣は、スポーツ基本計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の施策に係る事項について、第三十条に規定するスポーツ推進会議において連絡調整を図るものとする。

…下線部分については、「スポーツ基本法施行令」により「中央教育審議会」と定められています。

 中央教育審議会は、その第78回総会(2011年9月22日)において、文部科学大臣(中川正春氏)から、以下の事項についての諮問を受けました。

 1. スポーツ基本計画の策定について
 2. 学校安全の推進に関する計画の策定について

諮問理由については、文部科学省ウェブサイトでご確認ください!

2012/03/11

#359 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (3)

策定へ向けての議論はいつから始まったのか?

文部科学省内部の作業がいつから始まったのかは分かりませんが、公開されているインターネット情報から、その原点を探りたいと思います。…ちなみに、SMJブログ#355に書きましたように、現時点で判明しているカナダのそれは2010年7月14日でした。

  「スポーツ・青少年分科会(第59回)」 ※2011年5月20日
     ●スポーツ振興に関する特別委員会の設置が決定

  「スポーツ振興に関する特別委員会(第1回)」 ※2011年7月25日
     ●スポーツ振興基本計画の評価が当面の作業としてスタート

形式的には「スポーツ基本法」の施行(8月24日)後に、文部科学大臣から中央教育審議会に諮問がなされてから「スポーツ基本計画策定に向けての議論(審議)開始」となりますが、実質的には「スポーツ振興基本計画」の達成状況などの評価作業も「スポーツ基本計画策定に向けての議論の一部」と見なせますので、「スポーツ・青少年分科会(第59回)」において、その議論の場となる「スポーツ振興に関する特別委員会」の設置が決定されたことが、その“原点”ということになるのではないでしょうか。…少々、紛らわしい説明になってしまいました…

すなわち、冒頭の問いに対する答えは“2011年5月20日”と考えます。

日本とカナダにおいて同時期(2012年春ごろ)に策定される“国レベルの政策(計画)”ですが、両国を比較すると、カナダの方が約10カ月前にその作業をスタートしていたことになります。

ただし、「スポーツ立国戦略」(2010年8月26日)の位置づけによっては、Prof. Ken さんに対するヒアリング調査(※諸外国におけるスポーツ法の現状) が行われた2010年1月27日が、その“原点”と言えなくともないですが…そもそも計画外のものですので…

(参考資料)文部科学省HP公開の上記①②会議の議事録

2012/03/10

#358 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (2)

策定へ向けての議論はどこで行われているのか?

“釈迦に説法”だと思います。…ご承知の方々はスルーして下さい。

一昔前でしたら“保体審”、すなわち“保健体育審議会”でしたが、現在は“中央教育審議会”の分科会・特別委員会で「スポーツ基本計画」の策定に向けての議論が行われています。

 中央教育審議会(Central Council for Education)
   スポーツ・青少年分科会
     スポーツの推進に関する特別委員会(第5回~)

ただし、スポーツ振興に関する特別委員会(第1回~第4回)の中でも策定に向けての議論が行われていました。

簡単ですが、つづく…

2012/03/09

#357 スポーツ基本計画の策定プロセスについて (1)

代わりのシリーズを始めます!

SMJブログ・シリーズ「カナダのスポーツ政策形成プロセス」はしばらくお休みしますが、その代わりとして、後々、両国の比較研究をする際に必要となる「日本のスポーツ基本計画の策定プロセス」について整理しておくことにしました。…日本語ですので、カナダ(英語)のようなことがないようにします。

毎度、お断りをしておりますように、主たる資料はインターネット情報(文部科学省ウェブサイト)です。また、SMJブログは学術論文ではありませんので、気軽に書きます。引用等する場合は諸々ご留意ください。

さて、本題に入ります。…今回は、基本事項を整理します。

 2000年9月13日 「スポーツ振興基本計画」 策定
 2006年9月21日 「スポーツ振興基本計画」 改定
 2010年8月26日 「スポーツ立国戦略」 策定
 2011年6月17日 「スポーツ基本法」 成立
 2011年6月24日 「スポーツ基本法」 公布
  2011年8月24日 「スポーツ基本法」 施行
  2012年中     「スポーツ基本計画」 ※策定予定

…つづく…

2012/03/08

#356 カナダのスポーツ政策形成プロセス (3)

ブログで扱うテーマではない!

…走り出そうとする前に、すでに後悔、躊躇、撤退などの二文字が頭に浮かんできました。…ブログのテーマ(ネタ)としては、その域を超えていることに気がついたからです。…やはり、研究テーマとして掲げて取り組むべきでした。…すいません!

2002年にカナダで策定された「連邦スポーツ政策(Canadian Sport policy)」のときもそうだったのですが、今回の改定に際しては、それがさらに強調された政策形成プロセスとなっていました。

…何かと言いますと…“エンゲージメント(Engagement)プロセス”がより強調され、スポーツ政策形成プロセスがより本格化していたのです。…おそらく、日本の「スポーツ基本計画」の策定プロセスにはない考え方だと思います。

カナダのスポーツ政策形成プロセスの2本柱は “エンゲージメント(Engagement)”“協議(Consultation)”です。

 では、エンゲージメントとは何か?

本シリーズはしばらくお休みします! 第3の研究テーマにします。…論文が書き終わったら、SMJブログでご紹介します。

ちなみに、HAKUHODOのウェブサイトでは「エンゲージメント」について「…他人事ではなく《自分ごと化》してもらうこと」と説明されていました。

2012/03/06

#355 カナダのスポーツ政策形成プロセス (2)

結構どころではありませんでした! かなり複雑です!

たかが!? スポーツの領域に過ぎませんが、一国のスポーツ政策形成プロセスともなると、これ程までに“複雑”かつ“周到”であるのか…と、感嘆させられました。…カナダだけなのか!

 カナダ(外国)研究をしていて良かったぁ…と実感しました。やりがいがあります。

2~3時間もかけてしまいました。(苦戦しました!)

 Canadian Sport Policy 2.0 策定に向けての作業はいつから始まったのか?

現時点で判明しているのは、2010年7月14日にカナダのガティノー(Gatineau)のホテル「ホリデー・イン・プラザ・ラ・ショディエール (Holiday Inn Plaza la Chaudiere)」で開催された「CSP改定 スポーツカナダ・スタッフ会議(Sport Canada CSP Renewal Staff Meeting)」が発端のようです。スポーツカナダとは「民族遺産省スポーツ局」のことです。

 仕掛け人は別にいるようですが…

2012/03/04

#354 カナダのスポーツ政策形成プロセス (1)

SMJブログ#131の「外国スポーツ政策研究の意義 (3)」のなかで、Terry は以下のように記しました。

外国スポーツ政策研究を通じて、曲がりなりにも一国(カナダ)のスポーツ政策の全体像を把握した結果、次のようなものを得ることができました。…

 ★国のスポーツ政策の在り方に関する一つのモデル、スタンダード及びスケール

現在、日本の「スポーツ基本計画」の策定作業が大詰めを迎えています。…意味深な表現ですが、次(おそらく10年後)の改定作業の際には、その形成プロセスが劇的な変貌を遂げていることを期待しつつ、一つの参考情報を提示していきたいと思います。

Terry Bird の勉強も兼ねて  Canadian Sport Policy 2.0 の改定プロセスを解明(整理)していきたいと思います。(ただし、少しずつ!)

…結構、複雑です…

2012/03/03

#353 Terry Bird の新たな研究課題

これまで Terry Bird は、カナダの“スポーツ法・政策・施策”を中心に研究や調査をしてきました。したがって、カナダにおける“学校体育”については手つかずのテーマでした。…いつかは取り組まねば…と思っていましたが…

おそらく“必然”なのでしょう。…以下の仕事の依頼に伴い、そのテーマが新たな研究課題として天から降ってきました!

★ The Overseas Program for Fostering Leaders dealing with Various
 Pressing Educational Matters

まだ正式な委嘱(依頼)がきておりませんので英語名称での紹介にとどめておきます。

早速、Prof. Jean Harvey にメールを送りアドバイスを求めました。…彼は非常に頼りになります。取っ掛かりとなる情報提供と協力の申し出をしていただきました。…ジーンとは11月にオタワで再会できそうです!

今年は、カナダの「スポーツ紛争処理制度」「学校体育」の2本柱で研究を進めていくことになりました。…カナダ関連で、もう1つやらねばならないテーマがあるのですが…どうしましょう…誰か一緒にやりませんか?

2012/03/02

#352 スポーツ政策研究日誌 (26)

久しぶりの研究日誌です!

現在、「カナダにおけるスポーツ紛争処理制度に関する研究」(仮題)に取り組んでいます。…と言っても、なかなか進んでいません。関係資料を翻訳している段階です。

今回(昨日)は、ある研究誌に「資料」として投稿しました。Terry Bird にとっては、今後の研究を進める上で、とても意味のある資料(翻訳)です。

A WIN-WIN SOLUTION:Creating a National Alternate Dispute Resolution System For Amateur Sport in Canada 
(邦題)ウィン・ウィン・ソリューション(※両者にメリットのある解決法):カナダにおけるアマチュアスポーツのための全国的な裁判外紛争解決制度の創出

 ※ 「アマチュアスポーツ担当政務官への作業グループ報告書」(2000年5月)

全部で、20ページ(20,392字)+図表2 の「翻訳資料」です。…掲載していただいても、あまり読んで欲しくないです。Terry Bird の乏しい英語力が…

次は、3/11 締切の作業に取り掛かりま~す!

2012/03/01

#351 仮想・ロンドン五輪国別メダルランキング (8)

日本 : 金メダル獲得数2減でも、総メダル獲得順位を1つ上げる!

アメリカの「USA Today」とオーストラリアの「AdelaideNow」のロンドン五輪メダル獲得予想の更新が3月1日付で確認されました。イギリスの「The Times 」でも公開されているはずなのですが、有料サイトです。参考までに、情報元はすべてインフォストラーダ・スポーツ社(Infostrada Sports)です。

前月と比較すると、上位には目立った変動はありませんでしたが、イタリアの金メダル獲得順位が2ランク下がっています。また、日本の金メダル獲得数は2つ減りましたが、総メダル獲得順位ではフランスを抜いて1つ順位を上げています。韓国の金メダル獲得順位は着実に上ってきています。…ただし、日本のお家芸である柔道は若干変動しています。また、サッカーのデータが「No data available in table」と表示されていましたのでカウントされていません。ですので、女子サッカーの「銀」は前回データから消えています。

以下は、最新の国別メダル獲得予想(金メダル獲得数10傑+1)です。※順位・国名・(金, 銀, 銅:合計)・前月データ

 1. アメリカ      (40, 19, 29 :88)  ※40, 20, 28 :88
 2. 中国       (37, 35, 21 :93)  ※35, 35, 24 :94
 3. ロシア      (20, 28, 31 :79)  ※20, 28, 32 :80
 4. ドイツ        (19, 15, 22 :56)  ※19, 17, 18 :54
 5. イギリス     (16, 22, 18 :56)   ※16, 22, 16 :54
 6. オーストラリア (10, 15, 17 :42) ↑※10, 14, 18 :42
 7. 日本       (10, 11, 11 :32) ↓※12, 10, 11 :33
 8. ケニア       ( 9,  5,  6 :20)    ※ 9,  5,  6 :20
 9. 韓国       ( 9,  2, 15 :26) ↑ ※ 9,  2, 15 :26
 10. イタリア       ( 8, 13, 13 :34) ↓ ※ 9, 11, 15 :35
 11. フランス      ( 7, 13, 12 :32)    ※ 7, 13, 14 :34

★ 日本の【金】メダル獲得者(予想)内訳:
「柔道(5)」
 Daiki Nishiyama(Men's 90kg) Tomoko Fukumi(Women's 48kg) Yuka Nishida(Women's 52kg) Kaori Matsumoto(Women's 57kg) Yoshie Ueno(Women's 63kg)「レスリング・フリースタイル(2)」
 Saori Yoshida(Women's 55kg) Kaori Icho(Women's 63kg)
「体操競技(2)」
 Kohei Uchimura(Men's Individual All-Around)(Men's Floor Exercise)
「射撃(1)」
 Tomoyuki Matsuda(Men's 50m Pistol)

★ 日本の【】メダル獲得者(予想)内訳:
「水泳(3)」
 Ryosuke Irie(200m Backstroke) Kosuke Kitajima(200m Breaststroke) Takeshi Matsuda(200m Butterfly)
「柔道(5)」
 Takamasa Anai(Men's 100kg) Hiroaki Hiraoka(Men's 60kg) Riki Nakaya(Men's 73kg) Megumi Tachimoto(Women's +78kg) Akari Ogata(Women's 78kg)
「体操競技(1)」
 Japan(Men's Team)
「射撃(1)」
 Tomoyuki Matsuda(Men's 10m Air Pistol)
「ボクシング(1)」
 Ryota Murata(Men's Middleweight)

★ 日本の【】メダル獲得者(予想)内訳:
「水泳(2)」
 Ryosuke Irie(100m Backstroke) Kosuke Kitajima(100m Breaststroke) 
「柔道(3)」
 Masashi Ebinuma(Men's 66kg) Takahiro Nakai(Men's 81kg) Yoriko Kunihara(Women's 70kg)
「トランポリン(1)」
 Masaki Ito(Men's Individual)
「卓球(1)」
 Japan(Women's Team)
「レスリング・フリースタイル(3)」
 Hitomi Sakamoto(Women's 48kg) Tatsuhiro Yonemitsu(Men's 66kg) Kyoko Hamaguchi(Women's 72kg)
「陸上競技(1)」
 Koji Murofushi(Hammer Throw)

「仮想・ロンドン五輪国別メダルランキング表(Virtual Medal Table for London 2012:VMT)」についての説明は http://sportmattersjapan.blogspot.com/2011/08/188-2012-4.html をご参照ください。