2011/10/31

#262 スポーツプログラムの企画・運営 (6)

第1回TSUキッズテニスカップ 無事終了!

昨日(10/30)、秋晴れのもと「第1回TSUキッズテニスカップ」が開催されました。…1998年から2006年までテニスの草トーナメント(個人戦、団体戦など)として「TSUカップ」を開催していましたが、5年ぶりに「小学生プレーヤーのための大会」として復活しました。

これもひとえにYKTCの皆様の多大なるご協力の賜物です。今回は富里市のATAの小学生プレーヤーとの団体戦及び個人戦を中心に企画されました。

写真は「開会式」でのTSU副学長の挨拶の様子です。


関係者の皆様、お疲れ様でした! 来年もまたお会いしましょう!

2011/10/30

#261 TSUテニス部指導記録 (8)

昨日(10/29)、TSUテニス部OBであるTeacher M君の“結婚式&披露宴”に、妻Peach(※テニス部コーチ)と一緒に行ってきました。SMJブログ#65でも書きましたように、東日本大震災(3/11)の関係で挙式が延期になっていました。

Teacher M君は、TSUテニス部第3代主将でした。現在は、小学校の先生(2年目)をしています。…今でも土曜日の練習や夏季強化合宿に参加してくれています。

Terry も歳をとったのでしょうか…2度も目頭が熱くなってしまいました。
 ・彼が担任をしている4年2組の子どもたちからのビデオレターを見た時
 ・新婦ドングリさんがご両親への手紙を読み上げた時

Teacher M君、いや、Mさんは“立派な大人”になっていました! そして、“良い先生”にもなっていました! 

Congratulations!

2011/10/28

#260 Terry Bird の問題解決学 (3)

問題を2つに大別すると…

 ① “解決できる”見込みの立つ問題
 ② “解決できる”確証のもてない問題

①の場合は、ゴール(問題解決)に向けてのストーリーを描くことができる類の問題ですので、必要な方策を計画通りに進めていけば、高い確率で結果を出すことができます。…以前、SMJブログで触れた“ライフル・アプローチ”で重層的、適時的にアタックすれば良いだけです。ただし、スナイパーの腕が錆びていてはダメですが…

②の場合は、外的要因によって結果が左右される可能性のある問題ですので、“運”任せのところが大いにあります。…厄介です。胃が痛くなります。…したがって、やるべきことはすべて取り組まねばなりません。…妥協せずに“やり尽くす”ことが結果を出す確率を高める最大のポイントです。…ただし、闇雲にかつ大枠で撃ちまくる“ショットガン・アプローチ”ではなく、狙いを定めた妥当な数のライフルを束ねてアタックする手法が求められます。…結果が出た時の“安堵感”は言葉で表わすことはできないでしょう。

あまり大きな声では言いませんが、今日、新聞で大騒ぎしている○○問題の多くは①だと思っています。…“政治は妥協の産物”と良く耳にしますが、“政策は妥協の産物”であってはなりません。

2011/10/27

#259 Terry Bird の問題解決学 (2)

「問題」とは何か?

問題解決学に詳しい方にとっては「いろはのい」だと思います。…門外漢ですが、書かせていただきます。(厳密な定義ではありません、Terry なりの理解です!)

問題とは「A」と「B」とのギャップ(差)のことです。そして、問題解決とはそのギャップを埋めることであり、問題解決学とはそのギャップを埋めるための「理論及び方法の体系」ということになります。

 「A」とは、例) 理想、目標、在るべき姿、与えられた課題(テーマ)などです。
 「B」とは、例) 現状、現実、実態、状態、見出された問題・課題などです。

難しいのは「B」を的確に把握し、その本質を見出すことです。……もし、埋めるべきギャップ(問題)の本質が特定できなければ、効果的な方策を立案することができず、最終目標である問題解決も図ることができません。

(参考文献) 多数 ※省略

2011/10/26

#258 スポーツ政策:「世界の動き」 (5)

アレックス・バウマン氏は、ご自身の体調(病状)を考慮し、奥様トレーシーさん(オーストラリア人元競泳選手)の故郷に近い“ニュージーランド”への移住を決断したようです。バウマン氏の親戚もカナダには一人もおられないようですし、約15年間オーストラリアに住まわれていたことを考えると、バウマン家の基盤はカナダよりもオーストラリア(オセアニア)にあるのでしょう。

「High Performance Sport New Zealand (HPSNZ)」からのオファーの経緯は知る由もありませんが、OTPのウェブサイト内の文書には「The stars aligned for the Baumann household.」とありました。天はバウマン家を見放さなかった…とでも訳せましょうか…

オーストラリアとカナダの国際競技力向上において、その手腕を発揮し結果を残したバウマン氏は「国際競技力向上請負人」という肩書がつけられるでしょう。ニュージーランドが同氏をヘッドハンティングした!?理由はまさにそこにあると言えます。ニュージーランドの今後がとても楽しみです。……Sport Matters JAPAN は “ニュージーランド・スポーツ政策ウォッチ” もするの?……えーっ!

バウマン氏は、2012年1月31日にHPSNZのCE(chief executive)に就かれる予定です。アレックスのご健康とバウマン家のご多幸をお祈り申し上げます。再会できれば嬉しいです。頑張ります!

2011/10/25

#257 スポーツ政策:「世界の動き」 (4)

前後しましたが、カナダの「Own the Podium」について簡単に説明させていただきます。

文字どおりに訳せば「表彰台を所有せよ!」となりますが、カナダの関係者に確認したところ、「表彰台=オリンピックのメダル」の意味として捉えているようでしたので、敢えて日本語で訳す場合、Terry は「メダルを獲得せよ!」としています。……「表彰台を独占せよ!」と訳されているケースもありますが、「独占する」というような強欲なニュアンスはありませんので、OTPの訳としては・・・です。

 “オウン・ザ・ポウディアム”または“OTP”で良いと思っています。

OTPは「2010 年バンクーバーオリンピック・パラリンピックにおけるカナダの成功、特に競技成績(メダル獲得)の大躍進に多大な影響を与えたプロジェクトあるいは組織(の名称)」のことです。位置づけとしては、スポーツ担当国務大臣の「私的諮問組織」で、法人(legal entity)ではありません。……OTPが存在する法的根拠がないことが「OTPの課題」の1つにありました。……ですので、先日のJISSスポーツ科学会議で、ジャクソン氏にその点について確認しました。同氏からは「2か月前に政府がOTPの法人化について決定をした。」との説明がありましたが、現在確認中です。

このOTPを推進した中心人物がアレックス・バウマン氏であったということです。……OTPについての詳細な説明は文科省「報告書(カナダ編)」の pp.35-37 をご参照ください。編集の過程で説明不足の箇所ができてしまいましたが… (つづく)

2011/10/24

#256 スポーツ政策:「世界の動き」 (3)

ニュージーランドは、今回の“ラグビーワールドカップ”でフランスを破り24年ぶりの優勝を果たし、エリス杯を勝ち取りました。…人口約441万人の小さな国が、メジャースポーツ(チームスポーツ)で世界一になるには、相当充実したシステムがあるからなのでしょう。

さて、そのニュージーランドには「スポーツ・レクリエーションニュージーランド(Sport and Recreation New Zealand:SPARC)」という“Crown Entity(※日本の独立行政法人のような機関)”があり、このSPARCが同国におけるスポーツの普及・振興を担っています。詳細は、文科省「外国スポーツ政策調査研究報告書(NZ編)」他をご参照ください。

2011年7月19日、スポーツ・レクリエーション大臣はSPARCの新しい付属機関として、従前の「SPARCハイパフォーマンス部門」と2つの「スポーツアカデミー(New Zealand Academy of Sport)」を合併させた「High Performance Sport New Zealand (HPSNZ)」の設置を発表していました。“高水準スポーツ・ニュージーランド”とでも訳せましょうか…

 HPSNZはそれ自身のCEOをもつことになっており、その人選が行われていたようです。

2011年9月7日、アレックス・バウマン氏がHPSNZの初代CE(Chief Executive of High Performance Sport New Zealand)に任命されたことが発表されていました。(つづく)

2011/10/23

#255 スポーツ政策:「世界の動き」 (2)

アレックス・バウマン(Alexander Baumann)氏は、2011年10月1日に「オウン・ザ・ポウディアム(Own the Podium:OTP)」のCEO(chief executive officer)としての最後の日を迎えたようです。そして、家族とともに来年の1月にはニュージーランドに移り住むそうです。

バウマン氏はカナダ代表の元競泳選手であり、1984年ロス・オリンピックで2個の金メダル(200m・400m 個人メドレー)を獲得しています。引退後はオーストラリアの「クイーンズランド・スポーツアカデミー(Queensland Academy of Sport)」の事務局長(executive director)や 「クイーンズランド水泳連盟(Swimming Queensland)」のCEOなどを務め、同国の国際競技力向上に貢献し、その後、カナダのOTPの重要なスタッフとしてリクルートされました。

2006年にカナダに戻ったバウマン氏はOTPにおいても、その手腕を大いに発揮し“2010年バンクーバー大会”でのカナダの成功をリードしました。2010年4月からは、ロジャー・ジャクソン氏の後を引き継ぎ、OTPのCEOに就任していました。(つづく)

2011/10/22

#254 スポーツ政策:「世界の動き」 (1)

今、とても興奮しています! いつもは深夜にSMJブログを更新していますが、書かずにはいられません! 新シリーズです!

先日(10/20)の「第8回JISSスポーツ科学会議」の特別講演で Terry はロジャー・ジャクソン氏に質問をしました。その内容は、今年の1月下旬の文科省の調査研究でカナダ現地調査に行った際、Own the Podium (OTP)のCEOであったアレックス・バウマン氏から聞いていた“OTPの課題”についての確認でした。

ジャクソン氏からは「バウマン氏が家族の問題でニュージーランドに移り、現在と同じような職に就く。今のOTPの課題は、新しいCEOを誰にするか、ということである。」という回答がありました。

カナダのスポーツ政策研究をしている者としては、「エッ!」…と絶句しました。…重要な出来事をキャッチできていなかった自分を恥じましたが、悔しいので調べました。…さらに、絶句しました。…バウマン氏は「前立腺がん」を患っていたようです。…さらに、調べました。…驚きました。ニュージーランドのスポーツ政策の動きとの繋がりが明らかになりました。…世界のスポーツ(政策)は動いています! (つづく)

2011/10/21

#253 スポーツ政策研究日誌 (23)

第8回JISSスポーツ科学会議(報告)

久しぶりに刺激を受けてきました。「スポーツ政策を研究しています!」と偉そうに言っている割には“知らないことも多い”、いや、“知っていることの方が少ない”ということを改めて気づかされました。……特に、冒頭の講演「JISS 10年の活動」をお聞きした際には、数十年にわたる関係者の尽力を経て開所に至り、その後、試行錯誤をしつつ世界にも誇れる充実したプログラムを多岐にわたり提供してこられてきたことを知り、非常に感服しました。

下記テーマのロジャー・ジャクソン氏の講演も、Terry にとってはとても有益でした。…ただし、カナダのスポーツ政策について相当の予備知識がない方々にとっては「あーそうですか!」で終わってしまったと思います。

【特別講演】
 カナダにおける「オウン・ザ・ポディウム」プログラム
  -国によるハイパフォーマンス・スポーツシステムの構築と国際大会での成功-

ジャクソン氏がオウン・ザ・ポウディアム(Own the Podium)の前CEOであったこともあり講演の内容は“2010年バンクーバー大会”以前の話が中心でした。Terry は会場の最前列中央を陣取りましたが、質問するつもりはありませんでした。……でも、左手が上ってしまいました。

その結果、重要な情報を2つ得ることができました! JISSの関係者の皆様、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました!

2011/10/20

#252 スポーツ政策研究日誌 (22)

第8回JISSスポーツ科学会議

本日(10/20)、国立スポーツ科学センター(Japan Institute of Sports Sciences:JISS)主催の「第8回JISSスポーツ科学会議」(10:00~)に参加してきます。目的は、特別講演「カナダにおけるオリンピックに向けた活動」(ロジャー・ジャクソン氏)を聞きに行くためです。日本で生の“カナダ情報”に直接触れることができるなんて……何と美味しい!

 TSUの学生には申し訳ないですが、授業は休講にさせていただきました。

ジャクソン氏は、オウン・ザ・ポウディアム(OTP)初代CEO、カナダオリンピック委員会(COC)元会長などの肩書をもつカナダスポーツ界の重鎮です。1964年東京オリンピック・ボート競技“舵手なしペア(coxless pair)”の金メダリストでもあります。お目にかかるのは初めてです。とてもワクワクしています!

SMJブログで報告しま~す!

2011/10/19

#251 Terry Bird の問題解決学 (1)

新シリーズです! 

政治家 も 官僚 も 政策研究者 も 「問題解決力」が問われる時代だと考えます。…逆に言うと、問題解決できる能力がないのであれば……です。

また、小さな問題を解決できないのであれば、大きな、そして複雑な問題を解決することはできない…とも考えます。さしずめ、耳学問ですが「シングルハンダーヨットが操縦できれば、大型の帆船も操縦できる」と言ったところでしょうか…

そのような自覚のもと、Terry Bird は「(自称)問題解決のプロ」と公言し、それを目指して日々目の前の課題と格闘してきました。……十数年の種々様々な取組みを経て、それなりの「(経験に基づく)理論」を語れるぐらいにまでなったと思います。

「Terry Bird の問題解決学」として、書かせていただきます!

2011/10/18

#250 SMJブログの目指すもの (5)

SMJブログの250回目の更新です! 

以前(#99)、「・・・SMJブログは “単なるウェブ上の記録(日記)” ではありません。……では、SMJブログは何かと言いますと……Terry は “movement” の布石ないし手段として位置づけています。」と書きました。

…現在、そのスタート地点につくために階段を昇り続けているところです。

スタート地点がどういうものか…そのイメージはあるのですが、幾つかの手順を踏んでから具現化しなければならないので多少時間がかかります。あと2~3回はカナダに行く必要もあります。

…ですので、研究助成金の申請をする予定です。

2つ申請しちゃいます!……当たったらどうしよう!……宝くじを買う前と同じ気分です。

2011/10/17

#249 日本のスポーツ政策の良いところ (17)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その16~

このシリーズはまだ終わっていません。SMJブログ#238からの続きです!

文科省のウェブサイトに示されていた平成22年度の“国際競技力向上関係予算(163億円)”について、インターネット情報をもとにその内訳を調べてみた結果、どうしても168億円になってしまったことは前回の通りです。…その後、もう少し調べてみました。結論のみ書きます。

Terry Bird の把握した平成22年度の“国際競技力向上関係予算(168億円)”のうち施設整備などのハード面の予算は約37億5千万円(約22.3%)で、国際競技力向上関連事業、関連団体への補助金、関連施設・機関の運営費などソフト面の予算は約130億5千万円(約77.7%)でした。(※163億円の本当の内訳は文科省の人に聞かないと分かりません…)

以前、同じような計算をした時には、ハード面の予算の割合がソフト面の予算を大幅に上回っていましたが、JISSが設立され、NTCが整備されてきたことにより、日本の国際競技力向上関係予算もようやくソフト面に大きく配分されるようになってきました。…ただし、カナダ民族遺産省スポーツ局(Sport Canada)の予算配分とは差異がありますし、その他の国の予算配分とも異なっているのではないかと思います。諸外国の競技力向上関係予算との比較研究をするのも面白いかもしれません。(つづく)

2011/10/16

#248 メイプルリーフ (2)

カナダの国旗です! カナダに行った際、至る所で目にしました。


中央にメイプルリーフ(カエデの葉っぱ)を置き、赤・白でデザインされた国旗です。

1965年1月28日にエリザベスⅡ世の宣言により、カナダの正式な国旗として制定されました。(決議?の)効力の生じた1965年2月15日に“カナダ国会議事堂(オタワ)”で最初の国旗掲揚がなされたようです。 ※「カナダ国旗の日」(2月15日)

なお、カナダには「カナダ国旗の製作に関する基準を定めるための法律(An Act to establish standards for the manufacture of the national flag of Canada)
」があります。略称は「カナダ国旗製作基準法(National Flag of Canada Manufacturing Standards Act)」です。多分、1984年か1985年に制定されました。(確認中)

2011/10/13

#247 メイプルリーフ (1)

不思議なものです! これって、アイデンティティ(Canadian identity)の芽生え

買っちゃいました! メイプルリーフの葉っぱがついた「ジムマスター(gym master )のメガジップ・ボディバッグ 」です。……妻 Peach とペアルック(※色違い)です!


(途中、かなりサボっていた時期もありましたが) カナダのスポーツ政策・法研究を20年もしていると“メイプルリーフ”に愛着を感じるようになってきました。

5才の愛娘 Kaena はもちろん 3才のワンパク坊主 Saint も、日本の国旗は覚えていないのに、カナダの国旗だけはシッカリ覚えています。…メイプルリーフを見つけるたびに、「カナダ、カナダ!」と叫ぶので、少々恥ずかしいですが…

(解説)
gym master はカナダのノバスコシア州で1916年に創業。高度なニッティング技術により、はじめは地元の警察官や消防士たちのアンダーウェアとして絶大な支持を得ました。やがてアスレチックウェア全般を手がける一大メーカーとして成長を遂げ現在にいたります。ベーシックながらも、素材やブランド特有のカラー表現によっていつも袖を通したくなるような魅力あるアイテムを揃えます。(http://www.grantshop.jp/SHOP/473363/list.html から引用)

2011/10/12

#246 スポーツ政策研究日誌 (21)

昨日の更新で Sport Matters JAPAN は10カ月目に突入しました。最近は、アメリカ、ロシア、マレーシアから特に多くアクセスしていただいています。ご愛読、感謝申し上げます。

SMJブログ#145(6月13日)以来の“スポーツ政策研究日誌”です。…と言っても、下記“研究テーマ”他の研究作業はほとんど進んでいません。……お恥ずかしいです! SMJブログは Terry Bird の研究日誌+α なのですが……

 ★研究テーマ:「カナダのスポーツ紛争処理制度に関する研究」(仮題)

先日、TSUテニス部の指導に年間どれぐらい時間を割いているか算出する機会がありました。

 ① 授業期間中の練習の指導(週2日(6h)) 月24h×8カ月=192h
 ② 夏・冬・春の休業期間中(約30日) 3h×30日=90h
 ③ 夏季強化合宿(6日間) 8h×6日=48h
 ④ リーグ戦等の公式試合の引率・指導(年10日) 6h×10日=60h
 ⑤ その他(メニュー作成、年報作成、ミーティング、個別相談等) 150h

アバウトですが、①~⑤を合計すると「年間540時間」という数字が出ました。……同僚 Coach K さんは、その2~3倍だと思います。

さらに、SMJブログ更新の時間を算出しました。年間300回更新として、1投稿当たり30分としても150時間となりますので、テニス部の指導と合わせると約700時間を研究以外の時間に費やしていることになります。……論文2~3本は書けますよねぇ~

 でも、Terry Bird にとっては意味のある時間なのでしょう!

上記の研究も、ボチボチ本気を出さないと…

2011/10/11

#245 日本のスポーツ政策の本質的課題 (6)

SMJブログ#155:日本のスポーツ政策考(15)で、Terry は次のようにコメントしています。

日本に“スポーツ庁”が必要なのか、Terry は甚だ疑問です。……だれか納得のいく説明をして下さい。……それよりも、“危機管理庁”を新設した方が、今後の日本のためには良いのではないでしょうか……

ところが、今回のTerryゼミの研究では、「総合調整する機能(機関)」が日本のスポーツを良い方向に導くためには必要であるとの結論に至りました。不本意ですが、現在議論されている「スポーツ庁」がそれに当たるものと考えられます。……ただし、その機能を果たすのであれば、別に「スポーツ庁」でなくても良いのですが……カナダには「Sport Matters Group」というものもありますし……えっ!

いずれにしても、上記のような機能を果たすのであれば、Terry Bird も“スポーツ庁の設置”については納得します。ゼミ生たちは“あっ”と驚く結論を出してくれました! 

(参考)
※SPJ2011のレジュメ「4. まとめ」より
 本研究において、「スポーツ立国戦略」策定に向けたヒアリング内容をもとにして今日の日本のスポーツ政策の本質的課題を探ってきた。当然ながら、同戦略でまとめられていることと重なる部分もあるが、我々としては「総合調整する機能(機関)」が日本のスポーツを良い方向に導くためには必要であるとの結論に至った。すなわち、スポーツ基本法においても検討事項として挙げられている「スポーツ庁」がそれに当たるものと考える。今後は、日本型のスポーツ庁のあるべき姿について考えていきたい。

<資料・文献>
文部科学省「スポーツ立国戦略」
文部科学省「スポーツ立国戦略」の策定に向けたヒアリング(第1~5回)議事録

2011/10/10

#244 日本のスポーツ政策の本質的課題 (5)

今回のTerryゼミの研究で、26の“カテゴリー”に分類されたように、日本のスポーツに関する問題・課題は、非常に多岐にわたっています。しかし、研究の結果、26の問題・課題のカテゴリーが個別・独立的に存在しているのではなく、4つの主要な問題・課題が、その原因となったり、その背景にあることなどが浮き彫りになりました。それらの4つの主要な問題・課題は以下の通りです。

 「スポーツに対する理解」に関する問題・課題
  「セカンドキャリア、トップアスリートの活用」に関する問題・課題
  「政策・施策の総合調整」に関する問題・課題
  「スポーツ関連の法制度の不備」に起因する問題・課題 ※図中の「うす緑」部分

さらに、これらの4つの主要な問題・課題を考察すると、「政策・施策の総合調整」が機能しなければ、その他の3つの問題・課題を解決できないという構図も見出すことができました。

すなわち、日本のスポーツに関する問題・課題の多くは、それぞれの関係者や関係機関にだけ任せるのではなく、何らかの調整をする機能が積極的かつ計画的に作用しなければ解決が図れないと考えられます。 (つづく)
クリックすると拡大されます!
(参考)
※SPJ2011のレジュメ「3. 結果と考察 3.2 考察」より
 上記26カテゴリーを139件のコメント内容を踏まえつつ、KJ法でカテゴリー間の関係性及び全体構造の把握を試み考察を行った結果、3つの主要問題(①~③)と本質的課題を探索することができた。それらを以下に示す。
 ①日本人のスポーツに対する理解が乏しい。
 ②トップアスリートのセカンドキャリア対策・有効活用が不十分
 ③スポーツ関連の法制度が未整備
本質的課題:
 スポーツ政策・施策を総合調整し、スポーツ環境整備やスポーツ問題解決のためのイニシアチブを発揮する機能(機関)の確立

2011/10/09

#243 日本のスポーツ政策の本質的課題 (4)

Terry は、(スポーツ)政策研究を進める上で「問題解決学」の考え方はとても有用だと考えています。したがって、ゼミ生たちにもこの研究に着手する前に「問題解決学の理論と実践」ということで、グループワークをさせました。

「発散」の技法として“カード式ブレインストーミング”、「収束」の技法として“KJ法”を教えました。作業プロセスは以下の通りです。計3回の「発散・収束」作業を課しました。

 第1段階・・・ゼミ生それぞれの問題意識の中から共通問題を探索 → テーマ設定
 第2段階・・・解決すべき問題(テーマ)の本質的問題(根源)を探索 → 問題の特定
 第3段階・・・解決策の策定

今回の研究は、上記の作業プロセスでいうと“第2段階”に相当します。(つづく)

(参考)
※SPJ2011のレジュメ「3. 結果と考察 3.1 結果」より
 「スポーツ立国戦略」の策定に向けた5回のヒアリングにおいて調査対象となった14名11団体の発言内容(議事録)を検討したところ、日本のスポーツ政策に関する問題点の指摘に該当するコメントを計139件抽出することができ、それらは以下の26のカテゴリー(カッコ内は件数)に分類できた。
  「スポーツに対する理解(6)」 「スポーツの意義・価値に関する認識(4)」
  「スポーツ立国の考え方(2)」 「実態把握・戦略立案機能(3)」
  「スポーツ環境整備(3)」 「スポーツ支援(2)」 「指導者・専門家養成(3)」
  「スポーツ報道(3)」 「地域スポーツクラブ(12)」 「学校スポーツ(12)」
  「スポーツ選手のメンタリティ(4)」 「ガバナンス、ハラスメント(9)」
  「障害者スポーツ(15)」 「選手養成(5)」 「スポーツ施設(3)」
  「セカンドキャリア、トップアスリート活用(5)」 「スポーツ指導(5)」
  「スポーツ組織・団体(7)」 「指導者活用(7)」 「生涯スポーツ(3)」
  「政策・施策の総合調整(11)」 「スポーツ財政・税制(3)」
  「アンチドーピング対策(2)」 「健康・体力関連(6)」
  「スポーツ関係者の努力(2)」 「その他(2)」

2011/10/08

#242 日本のスポーツ政策の本質的課題 (3)

ゼミ生 : 
 「先生、日本のスポーツ政策の問題・課題が漠然としていて、よく分かりません!」 

Terry : 
 「じゃ、スポーツ立国戦略の策定の際に実施されたヒアリング調査の記録(議事録)を読んでみたらいいんじゃないの。スポーツ関係者たちが様々な問題点を指摘しているよ!」 

  ……こうして、ゼミ生たちの研究が始まったのです! (つづく)

(参考)
※SPJ2011のレジュメ「2. 研究の方法」より
 「スポーツ立国戦略(2010)」を踏まえ、1961年制定の「スポーツ振興法」が50年ぶりに全面改正され「スポーツ基本法(2011年)」が制定された。この日本のスポーツ(政策)における大きな節目に際して、「スポーツ立国戦略」は重要な方向性を示した。したがって、本研究では、同戦略の策定作業の一環として実施されたヒアリング調査に着目し、スポーツ関係者から如何なる問題・課題が指摘されたかについて分析を行った。文部科学省のウェブサイト内の議事録を資料とし、各発言者の記録(発言内容)から日本のスポーツに関する問題・課題に該当する箇所を抜き出し、カードに記載し、KJ法を用いて全体像の把握と本質的課題の探索を行った。

①分析資料
 文部科学省ウェブサイト(http://www.mext.go.jp/)情報
 「スポーツ立国戦略策定までの経緯(ヒアリング開催実績)」
②分析方法 
 2010年3月10日から4月20日までに開催された5回のヒアリングにおいて調査対象となった14名11団体の発言内容(議事録)から日本のスポーツ政策に関する問題点の指摘のあった箇所を抽出・分類し、KJ法を用いて分析した。

2011/10/07

#241 日本のスポーツ政策の本質的課題 (2)

日本のスポーツ政策の課題を理解してもらうために、Terry はゼミ生たちに、現在の“日本のスポーツ政策”及び“今後のその方向性”について確認してもらいました。今年度中には新しい「スポーツ振興基本計画」が策定されることになっていますが…

★「スポーツ振興基本計画(2006年改定)」の3つの主要課題
 ① スポーツの振興を通じた子どもの体力の向上方策
 ② 生涯スポーツ社会の実現に向けた、地域におけるスポーツ環境の整備充実方策
 ③ 我が国の国際競技力の総合的な向上方策

★「スポーツ立国戦略(2010年)」の5つの重点戦略
 ① ライフステージに応じたスポーツ機会の創造
 ② 世界で競い合うトップアスリートの育成・強化
 ③ スポーツ界の連携・協働による「好循環」の創出
 ④ スポーツ界における透明性や公平・公正性の向上
 ⑤ 社会全体でスポーツを支える基盤の整備

皆さん! 日本のスポーツ政策の課題が、お分かりになりましたでしょうか?
ゼミ生たちは、まだまだ“ピン”とこなかったようです…(つづく)

(参考)
※SPJ2011のレジュメ「1. 緒言」より
 スポーツ政策に関する研究分野の主要な役割を「スポーツを巡る様々な問題・課題の解決に資する方策の提示」と考えた場合、それらの問題・課題の中から研究対象とすべきテーマを探索することは必須の作業である。しかしながら、スポーツ政策研究の入門者にとって、今日の日本のスポーツにおける問題・課題が何かということを的確に見出すことは困難である。「スポーツ振興基本計画(2006年改定)」、「スポーツ立国戦略(2010年)」、「スポーツ基本法(2011年)」等で主要政策課題や問題点が記述されてはいるものの、学生あるいは一般のスポーツ愛好家レベルでは、それらを身近な問題として実感できないのが実情である。
 そこで、本研究では、日本のスポーツ政策の諸課題のうち優先的に解決すべき課題を探索すること、すなわち日本のスポーツ政策の本質的課題を明らかにすることを目的とする。

2011/10/06

#240 仮想・ロンドン五輪国別メダルランキング (2)

国別メダル獲得(予想)で日本は順位を1つ下げる!

「仮想・ロンドン五輪国別メダルランキング表(Virtual Medal Table for London 2012:VMT)」についての説明は http://sportmattersjapan.blogspot.com/2011/08/188-2012-4.html をご参照ください。

USA Today の「Olympic Medal tracker」が10月5日付で更新されました。以下、最新の国別メダル獲得予想(総獲得数10傑)です。※順位・国名・(金, 銀, 銅:合計)・前月順位

 1. 中国       (33, 35, 24 :92) 2  ↑
 2. アメリカ      (38, 21, 29 :88) 1  ↓
 3. ロシア      (23, 26, 33 :82) 3 →
 4. イギリス     (15, 20, 21 :56) 4 →
 5. ドイツ       (17, 17, 21 :55) 5 →
 6. オーストラリア (11, 16, 14 :41) 6 →
 7. フランス     (11, 15, 10 :36) 7 →
 8. イタリア      ( 9, 12, 12 :33) 9  ↑ 
 9. 日本       (10, 12, 10 :32) 8  ↓  ※前月(10, 13, 9 :32)
10. ハンガリー    ( 7,  6,  9 :22) 13  ↑

日本の金メダル獲得者・数(10)・・・前回と変わらず! ※SMJ#219 参照
    「柔道(6)」 「レスリング・フリースタイル(2)」 「体操競技(1)」 「射撃(1)」

 ● 前月、総メダル獲得数でアメリカと並んでいた中国が躍進
 ● 前月、国別メダル獲得順位10位だった韓国が後退! 
 ● 日本は、金メダル獲得数順位では“8位”をキープ

今後、どのように推移していくか…来月も楽しみ!

2011/10/05

#239 日本のスポーツ政策の本質的課題 (1)

先日(10/1)、Terry のゼミ生4名が「Sport Policy for Japan」で研究発表した「日本のスポーツ政策の課題-その本質を探る-」の内容を、SMJブログでもご紹介させていただきます。

大学3年生が取組む研究ですので、研究方法はいたってシンプルです。…KJ法を用いて「問題・課題」を発想・探索する研究プロセスを経て結論を見出しています。

そのような、スポーツ政策に関する入門者の研究でしたが、今後のスポーツ政策の課題を焦点化することができた“オリジナリティ”に富んだものになったと評価しています。…Terry も指導教員として参画しました!

さて、本題です。 皆さん! 日本のスポーツ政策の最優先課題が何かお考えになったことはありますでしょうか?……Terry Bird も思わず「なるほどねぇ」とつぶやくほどの“答え”が出てきました。(つづく)

2011/10/04

#238 日本のスポーツ政策の良いところ (16)

“日本のスポーツ政策の良いところ”を探す旅~その15~

SMJブログ#232からの続きです。文科省のウェブサイトに示されていた平成22年度の“国際競技力向上関係予算(163億円)”の内訳がどうしても把握したくなり、また調べました。…関係者に聞けば良いものを…

以下は、現時点で判明している項目です。

平成22年度の国際競技力向上関係予算(一部:約87億円分)

 競技力向上ナショナルプロジェクト (2,411,661千円)
 競技者・指導者等のスポーツキャリア形成支援事業 (89,839千円)
 ジュニアエリート支援プログラム (20,584千円)
  ナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設高機能化事業 (611,373千円)
 日本オリンピック委員会補助 (2,588,214千円)
 日本体育協会補助 (501,800千円)
 日本武道館補助(42,407千円)
 国民体育大会開催事業 (400,000千円)
 ドーピング防止活動の推進 (443,213千円)
  国際競技力の向上のための施設整備に必要な経費 (1,634,918千円)
                                 (計)8,744,009千円

163億円のうちの残りの部分(約76億円)は、NAASH(独立行政法人日本スポーツ振興センター)関連で、国立競技場、国立スポーツ科学センター、ナショナルトレーニングセンター等の運営費等のために充てられていると思われます。(8,063,777千円???

Terry Bird によるインターネット情報だけでの国際競技力向上関係予算の内訳把握ですが、前回(#232)より少し誤差が縮まって、上記の合計総額は16,807,786千円となりました。…それでも、約5億円の差があります。当初予算と補正後も詳細に見ないといけないですかねぇ~ もういいかぁ~

何となく、日本の国際競技力向上関係予算の内訳が見えてきました。(つづく)

2011/10/03

#237 Sport Policy for Japan 2011 (3)

Team TSU 入賞ならず!

「Sport Policy for Japan 2011~大学3年生によるスポーツ政策会議~」(10/1-2、於:早稲田大学東伏見キャンパス)が終了しました。残念ながら、Team TSU は19チーム(11大学)が参加した“政策提言コンテスト”において、入賞(上位2チーム)を果たすことができませんでした。

代表者からは「入賞はできませんでしたがとても勉強になりました。」との報告メールを受けました。…実は、もしものことを考えて、代表者に以下のメールを送信していました。

★みんなには内緒です。…もし、今回の研究発表に対して何らかの賞がもらえた時の話です。多分、代表者がスピーチを求められることになると思います。このようなイベントでは結果の良し悪しは別にして、しっかりとスピーチするのがマナーになります。準備はしておきましょう★

入賞された大学(チーム)さん、おめでとうございました!
SSFはじめ関係者の皆様、ありがとうございました!

2011/10/02

#236 Sport Policy for Japan 2011 (2)

「Sport Policy for Japan 2011~大学3年生によるスポーツ政策会議~」(於:早稲田大学東伏見キャンパス)の第1日目(10/1)、すなわち Team TSU の研究発表(政策提言)が無事終わったようです。

学生からは「なかなか好感触でした」「○○○大の先生からお褒めの言葉を頂きました」との報告メールがありましたので、ホッとしたところです。他大学さんの発表もとても良かったようです。SSFさんには、このようなイベントを企画していただき感謝いたします。

本日(2日目)は、午前が「政策提言発表」、午後が「シンポジウム」が予定されています。そして、「表彰式」があります。 …ドキドキ…

取りあえず、Team TSU の皆さんお疲れ様でした!

2011/10/01

#235 Sport Policy for Japan 2011 (1)

「Sport Policy for Japan 2011~大学3年生によるスポーツ政策会議~」(於:早稲田大学東伏見キャンパス)の当日(10/1)を迎えました。Team TSU の研究発表は、会場A(201教室):3組目(15:30~16:00)に行われる予定です。

昨日(9/30)の夕方、Team TSU(ゼミ生7名)は“AVホール”で本番さながらの「公開リハーサル」を実施しました。ありがたいことに、お二人の先生(Prof. Woodsさん、Coach Kさん)が観覧に来ていただき、また、Tamaちゃんからは激励メールを送っていただきました。

 テーマは「日本のスポーツ政策の課題-その本質を探る-」です。

20分弱の発表リハーサル後、フロア(お二人の先生)から鋭い質問・意見等が投げかけられ、発表者はタジタジでした。その他の6名のゼミ生も同じような気持ちだったと思います。本番はもっと“凄い”ですよ!

今回の経験を通して、“大学で勉強するとはこういう事なんだ~”と少しでも感じてもらえればと思います。