2012/11/30

#575 SMJブログの目指すもの (11)

明日から12月です!

2011年1月11日からスタートした Sport Matters JAPAN ブログですが、あと1か月で2年目を終えることになります。明日からの12月も25個の投稿をする予定です。…何を書くかは全く考えていません。

節目に「SMJブログの目指すもの・シリーズ」を書いていますが、Terry Bird が本当に何を目指しているかは直接的に示していません。…書きたいのですが…

最近、目指しているものとは別に、SMJブログは Terry Bird の諸活動の“軸”あるいは“幹”になっていることに気がつきました。…SMJブログを書く時間を他のことに費やせば、もっともっと違う仕事ができたかもしれませんが、SMJブログによって、抱えている仕事に深みを見出したり、新たに抱えることになる仕事の自分にとっての意味付けができたりします。また、Terry Bird は、今、何のために何をしているのか…ということが、常に空間的に自覚することもできています。

目指しているものはありますが、それがどのようなプロセスを経て、どのような形になっていくのかは全く想像がつきません。…ただ、SMJブログの更新と目の前にある仕事を誠実にコツコツこなしていくことで、確実にゴールに近づいていくと考えています。

#574 “英会話力”向上プロジェクト (8)

何とか継続しています!

4月から取り組み始めた「NHKラジオ英会話」のダイアログ丸暗記は、何とか継続しています。…カナダ現地調査期間(10/29~11/9)は中断を余儀なくされましたが、今月(11月)分の12ダイアログのうち、11個は丸暗記できました。残りの1個は明日(12/1)の学会大会への移動中の電車の中でクリアすることにします。…そして、早くクリスマスネタの12月号に突入したいです。

現在、手元には8冊のテキストがあります。その他に9冊目の12月分もあります。…スケジュール上は96個のダイアログが暗記できているはずなのですが、当月分は頭の中に残っていても、「一人会話」を繰り返していなければ、どんどん記憶が薄れてきてしまいます。

144個のダイアログすべての暗記は2年計画になりそうです。…ですので、もう1年間、同じテキスト(12冊)を勉強する予定です。音声は秘密兵器ですべて録音しています!

数年後が楽しみです!

…余談ですが、Saint 君(4歳)に「サンキュー!」というと「ユアウエルカン!」だけではなく「エニータイム!」「マイプレジャー!」と連呼するようになりました。…もっと若い時に取り組めばよかった…

#573 大学でのキャリア教育 (5)

MTC-12ドリルの試行!

本日(11/30)の1限目にMTC-24ドリル、すなわち「My Task Complete 12h-Drill」を試行させてみました。…学生には概ね受け入れられたと思います。4回シリーズで実施しますが、何とか意味のあるものにしたいです。

やはり難しいのは「テーマ設定」です。…12時間程度でクリアできる課題(My Task)を見つけ出すために、4~5回のディスカッションを交わした学生も数名いました。以下は、学生が設定しようとしている課題テーマの幾つかです。

 心理学関連の問題集(300問)を完全理解する
 保育士資格関連のテキスト1冊を完全理解する
 骨格・筋肉の名称をすべて暗記する
 12品目の料理の作り方を覚える(実際に作る)
  SPI問題集の中の3つのカテゴリーを完全理解する
  マジック(手品)を6種類マスターする
 ブラインドタッチをマスターする
  関心のある業界を調べつくす
 洋楽12曲の意訳をする
 四字熟語を100個暗記する
 60色のカラーとその名称を覚える 等

次週(12/7)は「個人課題の宣言(Declaration Time)」です!

#572 大学でのキャリア教育 (4)

さりげなく意識改革!

本来でしたら、来年度の新カリキュラムから開講予定の健康・スポーツ心理学科の学科専門科目「基礎ゼミⅠ」の中に盛り込もうと思い考案したプログラムですが、一部アレンジして、今日(11/30)のキャリアデザイン実習Ⅱにおいて4回シリーズ(11/30, 12/7,14,21)で実施することにしました。

プログラム名は「My Task Complete 12h-Drill」と名付けました!…略して「MTC-12ドリル」です。

各学生が個人課題テーマ(My Task)を設定し、必要な情報・資料を入手し、スケジュールを立て、課題遂行に向けて取り組む…というドリル(プログラム)です。課題テーマ設定時の条件として、新たに取り組む課題であること、12時間でクリアできる課題であること、自分にとっての“壁”あるいは“チャレンジ”的な課題であること…を提示します。

…学生に遊び心を持ってもらったり、プレッシャーをかけるための仕込みも入れてあります。

個人課題の宣言(Declaration Time)
 → デクラレーション & 写真撮影
   ●画用紙に色マジックでテーマ等を書き、それを示しながら全員の前で宣言する
   ●宣言した瞬間を写真撮影する(※最終日の報告会のスライドで使用)

課題テーマ例として、「英単語300語暗記」「天声人語・12日分切抜き&理解」「1時間ランニング12日間」 「日本国憲法前文・丸暗記」「NHKラジオ英会話ダイアログ1週分暗記」「けん玉の技修得」等 を挙げています。

…このプログラムの意図や趣旨については、敢えて学生には伝えません。

2012/11/29

#571 大学でのキャリア教育 (3)

意識改革は可能か?

…難しいと思います!

自分自身の意識改革ですら容易ではないのに、他人の意識を変えようとするなんて…よほどのカリスマでないと…

そこで、“意識改革”はいったん横に置くことにしました。…戦法を変え、「気がついたら・・・」「さりげなく・・・」的な作戦をとることにしたのです。

「キャリアデザイン実習Ⅱ」という授業は1限(9:00~)ですが、「1秒でも遅刻は遅刻! 大幅な減点!」の方針を貫いています。何を身に付けさせたいかは、言わずもがなです。

では、今までで最も手応えを感じたプログラムをご紹介します。…それは、「フィフティQ.A.E.」「トライアングル・エバリュエーション・ドリル(TED)」です。…内容説明は省略しますが、この2つのプログラムを連結した、グループワーク3回を含む計4~5回の授業を実施することで“面接対応力”の基礎部分が構築できると考えています。

…とは言え、やはり“意識改革”にはこだわりたい! 気がついたら意識改革されているような“さりげないプログラム”は考えられないか…

2012/11/28

#570 大学でのキャリア教育 (2)

本当に必要なことは…

例えば、テニス未経験者にテニスを教えるときに、その対象者が「楽しみたい」「上達したい」「大会に出て勝ちたい」などの目標を持っている場合は何の問題もないのですが、そうでない場合、すなわち「テニスをする動機の薄い」対象者を指導するのはとても厄介です。…まるで、親に無理やりテニススクールに連れてこられた小学生低学年の子供に指導するようなものです。

 後者を指導する場合、皆さんならどうするでしょうか?

当たり前の話ですが、まずは「テニス好き」にすることだと思います。…様々な練習プログラムを通じて結果的に「テニス好き」になったというのではなく、意図的にそうなるように仕向ける(仕掛ける)のです。…その結果、「テニス好き」になってくれれば“問題解決”となります。

…数年前、大学(TSU)のキャリア教育で本当に必要なことは「学生の意識を改革すること!」と考えるに至りました。…どんなに工夫したプログラム及びその体系を提供しても期待するほどの成果が上がらなかったのは、そのポイントを見落としていた、ということに気がついたからです。

もちろん「意識の高い学生」もいますので、様々なキャリア関連プログラムを提供することは意味があります…が、そうでない学生の「意識改革」を促すような“有形or無形”の仕掛けがなければ、プログラム全体としては不十分と言うことになります。

…では、どうしたら「意識改革」できるのか?

2012/11/27

#569 大学でのキャリア教育 (1)

大学でのキャリア教育の落とし穴!

TSUで10年近くキャリア関連授業を担当した“素人専門家”の経験に基づくコメントに過ぎませんので、あまり目くじらを立ててお読みにならないでください。

Terry Bird はこれまで「キャリアデザイン(1年次・前期・必修)」、「キャリアデザイン実習Ⅰ(2年次・後期・選択)」及び「キャリアデザイン実習Ⅱ(3年次・夏季休業期間:インターンシップ、後期:演習・選択)」を担当してきました。

これらの授業の中で、様々な試行錯誤を繰り返してきたのですが、幾つか気づいたことがあります。…まず、「基礎学力」「社会性」「常識」「生活習慣」などを改善・向上させれば、すなわちそれらに資するプログラムを導入すれば“結果”に結び付くと考えるのは、大学でのキャリア教育ビギナー段階の“落とし穴”である(あった)ということに気づきました。

いわゆる大学のレベルにもよりますが、TSUの場合はそうでした。

2012/11/26

#568 大学教育・雑感 (29)

グッドバイ、体育授業!

TSUでは、来年度の新カリキュラム導入から1年次(前期)必修であった「フィットネス」という、いわゆる体育授業が“選択科目”になります。…TSUの開学(1993年)以来、ずっと必修科目として位置づけられていた授業です。

体育・スポーツ関係者としては“残念”な気持ちはありますが、一方で、「あー、これで授業がやりやすくなる!」という“嬉しい”気持ちもあります。…なぜなら、運動嫌い、体育嫌いなどの学生が受講しなくなるからです。…体育・スポーツに対してポジティブな学生だけが対象となるわけですから、授業が進めやすくなるのは当たり前です。

…まさに、グッドバイ、体育授業です! 大英断です!

でも、本当にそれで良かったのか? 

…運動嫌いの若者に運動をさせ、体育嫌いの若者をスポーツ好きにさせることも体育・スポーツ関連授業担当者の重要な役割の一つであったのですが…カナダ的に言うと、Physical Literacy を修得させる最後の機会だったのですが…

2012/11/25

#567 大学教育・雑感 (28)

グッドバイ、キャリア教育!

大学(TSU)のキャリア教育に携わるようになって10年近く経ちますでしょうか…Terry Bird の専門はスポーツ(科学)であると思っていますので、キャリアについてはずっと「専門外です!」と言ってきました。…でも、学問的には専門外であったとしても、あるいはキャリア関連の資格は保有していないにしても、10年近くも授業等を担当していれば、一端の専門家と言えなくもありません。

そんな、素人専門家ですが、「キャリア教育の本質」については、悟ることができたと思っています。…それと同時に、その“怪物”を相手にすることの難しさも理解できたと思っています。…諦めてはいませんが、相当厄介な相手です。

TSUでは来年度から新カリキュラムが導入されます。…それを機に、Terry Bird はようやくキャリア関連授業の担当から解放されます。…お役御免になることはとても嬉しいのですが、この10年近くの蓄積が泡となっているのが少々心残りです。

…まぁ、別の機会に役立てることにしましょう!

2012/11/23

#566 スポーツ政策ニュース (第29号)

日本体育・スポーツ政策学会第22回大会

早いもので、あれから1年たちました。もうすぐクリスマス…いや、学会大会です。

昨年度は我が大学(TSU)で開催しましたが、今回は早稲田さんで開催されます。…ちなみに、TSUでは、12月8日・9日の日程で「日本臨床心理身体運動学会第15回大会」が開催されます。実行委員長は Prof. Woods さんです。…お身体にはくれぐれもお気を付けください!

さて、「日本体育・スポーツ政策学会第22回大会」の実施要項です。

1.会 期: 平成24年121日(土)
2.会 場: 早稲田大学東伏見キャンパス
        〒202-0021 東京都西東京市東伏見3-4-1
          (西武新宿線「東伏見駅」南口から徒歩1分)
3.主 催: 日本体育・スポーツ政策学会
4.共 催: 早稲田大学
5.後 援: 文部科学省(折衝中) 、東京都(折衝中)
6.日 程:
    9:00 ~ 受付
  10:00 ~ 一般研究発表
  12:30 ~ 昼食(12:30~13:30 理事会)
  13:30 ~ 総会
  14:00 ~ 基調講演
       『グローバルスポーツ政策競争(Global Sporting Arms Race)』
            Veerle De Bosscher(ブラッセル自由大学教授)
  15:45 ~ シンポジウム  
       『エリートスポーツ政策の未来』
        司会: 高橋義雄(筑波大学准教授)
   シンポジスト: 上野広治(公益財団法人日本水泳連盟 常務理事/競泳委員長)
            杉浦久弘(文部科学省スポーツ・青少年局 競技スポーツ課長)
            為末大(一般社団法人日本アスリートソサエティ 代表理事)
  17:45 ~  閉会
  18:00 ~  懇親会
7.参加申し込み:
  参加費:会員3,000円、非会員5,000円、懇親会3,000円 ※シンポジウム(一般公開)への参加者…500円(資料代)  申込方法:下記の必要情報を記載し、大会実行委員会事務局に Email(jsppes22@gmail.com)にて申込ください。最寄りの郵便局へ 大会参加費及び懇親会費を納入してください。なお、参加を取り消し た場合には、大会参加費及び懇親会費は返金いたしません。

申し込みE-mail に記載する情報
 ● 氏名 フリガナ 所属機関(勤務先) 住所 電話番号 一般研究発表申込(発表する(演者) /発表する(共同研究者) / 発表しない) 演題(※一般研究発表の演者の方のみ)  キーワード(※一般研究発表の演者の方のみ2~5 つ) 懇親会(参加する/参加しない)

2012/11/21

#565 カナダ現地調査報告:番外編⑤

現地調査の良いところ!

11/9にカナダから帰国して10日以上たち、カナダ滞在12日間の非日常における“高揚感”や様々な“感動・刺激”が薄らいでしまっています。…番外編はこれで最後にします。

カナダへは今回で3回目です。滞在延日数は40日を超えました。…今後何回カナダに行けるかわかりませんが、もし外部資金が獲得できれば、来年の夏に研究調査目的で1週間ほど行くことになると思います。…お願いします!…えっ…誰にお願いしているの?

 さて、本題です。

今回の海外派遣プログラム(カナダ現地調査)に参加した“調査団”が、日本に持ち帰ることができた“最高級のお土産”は「フィジカルリテラシー(Physical Literacy)」です。…これから来年の2月ごろに向けて、参加された13人の先生方と関係者とともに今回の研修の「報告書」を作成しますが、同書の中で、おそらく日本で初めてフィジカルリテラシーの実態についての紹介ができると思います。…もちろん、フィジカルリテラシーという言葉(用語)は以前から日本でも使われています。…ただし、本場?!のものとは大きく異なっています。

我が調査団は12日間の現地調査全体を通じて「フィジカルリテラシー」の把握に努めました。…その結果、まだまだ不完全ですが、何となくその実像を掴むことができました。…これもひとえに、現地調査時のヒアリング、視察等を通じて多角的な視点でその実態に迫ることができたからだと思います。

現地の空気を吸ってくることは、大いに意味があるのです!

2012/11/20

#564 カナダ現地調査報告:番外編④

カナダ現地調査報告会

今週の木曜日(11/22)の1限のゼミの時間に「カナダ現地調査報告会」(公開)を開催する予定です。…14名の健スポ3年生に何を話そうか、あれこれ考え始めています。

つかみは、これですかねぇ~

Terry Bird 撮影
映像(音声付)で流そうと思います。

カナダ現地調査のメインテーマである「カナダにおけるスポーツ・健康教育の推進」についてはまだ総括できていませんので、断片的な話しかできません。…もちろん、カナダについて理解して欲しい気持ちはありますが、それ以外のメッセージを伝えたいと思っています。

やはり、キャリアデザイン的な話になるかなぁ…

2012/11/18

#563 カナダ現地調査報告:番外編③

このままでは“凍死”する~っ

数少ない海外渡航経験に過ぎませんが、海外滞在中に強く意識していることがあります。…それは、「扉を閉める(閉めた)瞬間に気を付ける!」ことです。

ホテルの部屋に備え付けのセーフティーボックス、カードキーのホテルの部屋のドア、ホテルの部屋を出る前のスーツケースの施錠…などです。…これら3つについては、特に気を付けていました。…今回の現地調査時はパーフェクトでした。…必ず、閉める(閉めた)瞬間には“間”をおいて最終確認できていました。

…ところが、唯一魔が差した瞬間がありました!

11/5 午後のuOttawa プログラムが終了し、その日の夕方に Jean とディナーを共にした時のことでした。…ガティノー郊外?の素敵なレストランに連れて行ってもらいました。…残念ながらレストランの名前等を記録してこなかったのでご紹介できませんが、レストランは川(小さい滝)のほとりにあり、対岸の小高いところにはオシャレなお屋敷がありました。

 

片言の英語でしたが Jean と楽しいひと時を過ごすことができました。聞きたいことは一通り聞くことができ、ヒツジさんやウサギさんのお肉を食べました。…ウサギさんは初めてでしたが、少し癖があり、後味が今でも何となく残っています。

ラムの料理です!
Jean が席を立った時、記念にと思ってテラスに出て写真を撮ることにしました。…上の写真がそれです。…ガチャッ!

スローモーションのように扉が閉まっていきました。…あっ!…しまった!

時すでに遅し…。外からは開かない扉だったのです。…しかたなく、写真を撮りました。…Jean がなかなが戻ってきません。…体感ですが、マイナス7~8度近くあったでしょうか…。あ~、気づかれなければ、俺はここで凍死するのか…と一瞬考えました。

海外では、日本的感覚で行動すると、とんでもないことに遭遇することもあります。…海外の扉の開閉には特に気を付けましょう!…極寒の地域では命取りになりますので…

2012/11/17

#562 カナダ現地調査報告:番外編②

海外旅行保険には入っておきましょう!

前回のカナダ調査(2011)に続き、今回(2012)も所持品が壊れてしまいました。…前回は、スーツケースの“キャリーハンドル部”が壊れてしまい、収納できなくなってしまった…という破損(故障?)でした。

今回は、現地調査⑫ 11/7 10:15~11:00 ローレンヒル中学校(LaurenHill Academy Junior High School)の視察中にアクシデントが発生しました。…同校の廊下で公費で購入した「デジカメ(Cyber-shot DSC-WX70)」を落としてしまったのです。…バッテリーが飛び出るほどの落下でした!…このアクシデントによりデジカメのモニターが映らなくなってしまいました。

おーっ! SMJブログで写真付きの現地報告ができな~い!…と、一瞬焦りましたが、幸いシャッター音はしましたので、ヤマ勘で撮影をし続け、その後の写真を何枚かアップすることができました。

帰国後、“海外旅行保険”に入っていたことを思いだし、早速連絡をして事故報告を受理(11/10)していただきました。…「見積もりをとってください」との指示があり、すぐにYamadaさんに持っていきました。

昨日(11/16)の夕方、Yamadaさんから連絡があり、「保証期間内だったのでメーカーから修理されて戻ってきました」と言われました。…忘れていましたが、今年の3月に購入したデジカメでしたので、1年以内の無料保証の範囲内だったようです。…ラッキー!

…でも、皆さん、海外に行く際は保険に入っておくことをお勧めします!

2012/11/14

#561 カナダ現地調査報告:番外編①

カナダ・スポーツ政策史の体感!

Terry Bird のカナダスポーツ政策研究の原点は、カナダ連邦政府がスポーツ分野に積極的に関与する契機となった「フィットネス・アマチュアスポーツ法(1961年)」(以下、1961年法)の成立過程研究でした。

同研究により、1961年法制定のスポーツ的背景が明らかになりましたが、以下がそのうちの1つです。(SMJブログ#41より転載)

1) カナダの国際競技成績の不振
 ① 当時、英連邦競技大会などの大会において、南アフリカやメキシコ及び西インド諸島よりも下の競技成績であったこと
 ② 1960年ローマオリンピックでの競技成績がブルガリアやニュージーランドを下回った第26位であったこと
 ③ 1956年コルチナ・ダンペッツォ及び1960年スコー・バレーの両オリンピック冬季大会で、当時、国技と見なされていたアイスホッケー競技においてオリンピック史上初めて2大会連続して優勝を逸したこと

このように、「カナダの国際競技成績(特にアイスホッケー)の不振」が「スポーツ分野における威信の喪失」、ひいては「国家威信の喪失」や「国民の士気の低下」に影響を及ぼすのを防ぐことが1961年法を成立に向かわせた一要因であったと考えられます。

…そこで、10/31の「ホッケー殿堂(Hockey Hall of Fame)」の視察時に、カナダのスポーツ政策の転換に影響を及ぼしたと考えられる歴史的事実の確認をしてきました。 (感動!)




…カナダ研究にいざなってくださった恩師 Knob 先生に 感謝!

2012/11/11

#560 スポーツ政策ニュース (第28号)

TAFISA-SSF World Forum について

2011年1月の文科省調査(カナダ:1/23-30)時の“戦友”である“Maxタマちゃん”から標記イベントのご案内をいただきました。…残念ながら、Terry Bird は授業等により出席できません。

TAFISA とは「国際スポーツ・フォア・オール協議会(The Association For International Sport for All)」のことで、SSF とは「公益財団法人笹川スポーツ財団」のことです。…先日終えたばかりの海外派遣プログラム(カナダ:10/29-11/9)でも再認識しましたが、(スポーツ)政策研究をする者は国外の情報にもアンテナを張っておくことが必要です。日本における(スポーツ)問題の解決を図る上でのヒントが日本の外にはたくさんあります。…ただし、それらの表層部分だけを理解するだけでは日本にとって有意義なヒントとはなり得ません。…必要なのは、良質な情報の収集深い洞察だと考えます。…このイベントは前者の面での非常に良い機会です。…特に、若い世代の人には“世界の動きを知る”ことに果敢にチャレンジしてほしいと思います。

【イベント概要】

 ● テーマ   スポーツと子どもの未来(Sport for Youth Future)
  日 時   2012年11月17日(土)10~16時
  場 所   東海大学校友会館(千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル35階)
  後 援   文部科学省、観光庁、東京都、(独)日本スポーツ振興センター
         (公財)日本オリンピック委員会、TAFISA-Japan
         日本生涯スポーツ学会 等
  特別協賛 日本財団
 ● 言 語   英語(同時通訳有り)、日本語
 参加費   無料
 定 員   120名
 問合せ先 SSF: Tel 03-5545-3301 E-mail info@ssf.or.jp

このイベントでは、上記テーマに関する各国(ポーランド、オランダ、タンザニア、デンマーク、フィンランド、イスラエル、オーストラリア、イラン、アルゼンチン、韓国、中国)のカントリーレポート、パネルディスカッション等が行われるようです。

2012/11/10

#559 Terry Bird の SA 日誌 (29)

無事に帰国しました!

昨日(11/9)、トロント発の飛行機(AC001便)が予定より早く(14:40頃)成田空港に到着し、無事に日本に帰国いたしました。空港バスへの乗り継ぎもよく、自宅へは17:40頃着きました。

 家族(Peach, Kaena, Saint)との感動の再会!

今回の家族へのお土産は“バッグ”です。妻 Peach へはバッファロー革、愛娘 Kaena へはカウチン製、ワンパク坊主 Saint へはナイロン製のもので、いずれも“Made in Canada”です。…そして、Terry 自身へのご褒美は Roots 製の財布にしました。…これも“Made in Canada”です。
 
カナダ現地調査の最後の夜(11/7:会食時)に、今回の海外派遣プログラムに参加された13人の先生方から“マフラー”を贈っていただきました。サプライズでした! 感激しました! また、メッセージ付の絵ハガキも頂戴しました。

SA(シニアアドバイザー)をお引き受けしたときに、これは自分にとってのチャレンジだと考えました。“峠”の向こうには必ず何かあると信じて、できる限りのことはしてきました。…ただ、その時は Terry Bird のカナダ研究の空白部分であった「カナダにおける学校の身体・健康教育」を理解するこを、眼前の壁として考えていたに過ぎません。

…もちろん、そのような面で、また1つ壁を乗り越えることができ、多くの得たものはありましたが、“峠”の向こうにあった最高のもの…それは、先生方(13人)とスタッフ(5人)を合わせた18人のメンバーの間に生まれた“絆”だったのです!

Terry Bird にとって、皆さんは“戦友”です!
 

2012/11/08

#558 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告⑩

現地調査の最終日でした!

先生方は心身ともに疲労困憊しておられるようでした。Terry Bird は全然平気ですよ!…と言いたいところですが…さすがに今回は疲れました。最終日は特にハードスケジュールで、過酷な研修のフィナーレを飾るのにふさわしい1日となりました。まさに研修ではなく“修行”でした。…もう1日現地調査を追加したら、先生方からボイコットされたでしょう…

現地調査⑪ 11/7 8:45~9:35 英語系モントリオール教育委員会(English Montreal SchooI Board)


現地調査⑫ 11/7 10:15~11:00 ローレンヒル中学校(LaurenHill Academy Junior H. S.)

現地調査⑬ 11/7 11:45~14:45 レスター・B・ピアソン高校(Lester B. Pearson High School)

現地調査⑭ 11/7 14:50~15:40 モントリオール・インパクト・サッカーアカデミー(Montreal Impact Soccer Academy)


ご覧のように、1日で4か所を視察するという強行スケジュールでした。…実は、もうすぐホテルを出発してモントリオールからトロント経由で成田に戻りますので、荷造りをしなければなりません。本来でしたら、それぞれの視察先で得られた情報のダイジェストを書きたいのですが、時間がありませんので写真だけでご勘弁ください。…ただ、最後の最後にモントリオール・インパクトというプロのサッカーチームと英語系モントリオール教育委員会が連携してサッカーエリートを養成するプログラムの紹介を、同チームの室内練習グラウンドを見学しながらしていただきました。フィロソフィーをもったサッカー選手を育てようとするこの試みは、日本の“競技力向上策”あるいは“競技者のセカンドキャリア対策”を考えるうえで非常に参考になるものだと思いました。

今回の現地調査の総括はいずれSMJブログで書きたいと思います。今は、ただただ、過酷な修行を乗り越えた13人の先生方に敬意を表したいと思います。また、ダジャレ王の通訳者様、オダQの担当者様、団長様および副団長様、すばらしいチームスタッフでした。感謝いたします。

…遠足は家に着くまでが遠足です! 研修は報告書を書くまでが研修です!

 No pain, no gain!

モントリオール(11/7 4:39)より Terry Bird でした!

#557 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告⑨

スッキリしました!

カナダにおける体育・スポーツに関する取組等にはユニークなものがたくさんあります。しかしながら、それらの内容をインターネット情報だけで正確に把握するのは至難の業です。11/6のヒアリングでは、LTAD や Physical Literacy についての重要な情報を入手することができました。…えっ、そうだったの!…という感じです。

現地調査⑩ 11/6 9:00~ カナダバレーボール協会(Volleyball Canada)

カナダでは中央競技団体が連邦政府(民族遺産省スポーツ局)からSSPを通じて資金提供を受けようとする場合、幾つかの条件をクリアしなければなりません。そして、そのうちの1つに競技団体ごとのLTAD(長期競技者養成)モデルの構築があります。その基準となるLTADモデルはCS4L(Canadian Sport for Life)というグループが開発したのですが、CS4LとLTADの関係性やLTADにおけるPhysical Literacyの位置づけなど不明なことが幾つもありました。…カナダバレーボール協会の関係者のプレゼン&質疑・応答を通じて非常に多くの有益な情報を得ることができ、不明な点が随分とクリアになりました。


現地調査⑪ 11/6 13:05~15:00 カナダ身体・健康教育協会(PHE Canada)

以前SMJブログでも紹介しましたように、PHE Canada(Physical and Health Education Canada)の前身はCAPHERD(Canadian Association for Health, Physical Education, Recreation and Dance) です。一昔前のスポーツ関係者なら“キャーパード”と言えばお分かりになると思います。2008年9月に名称変更がなされたようです。PHE Cnadaは、カナダにおいてPhysical Literacyの定義を示しており、その定義がオンタリオ州教育省が2000年に改定した「体育カリキュラム(暫定版)」にも記載されています。したがって、PHE CanadaのPhysical Literacyは、現在のカナダの身体・健康教育の基本的な考え方として位置づけられています。詳細を知らない方には???でしょうが、“whole person”という極めて重要なキーワードについての理解も深めることができました。現地調査でなければ決して理解することはできませんでした。日本への最大級のお土産になりそうです!

この他にも多数のリソースあり!
モントリオール(11/7 3:23)より Terry Bird でした!

2012/11/06

#556 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告⑧

後半戦スタート!

今回の現地調査スケジュールは、大げさですが、天の配剤か!…と思えるほど全体の中に連関性が強く感じられるものになっていいます。換言するとストーリー性があります。…参加されている先生方の日頃の行いがよろしかったせいか…

現地調査⑨ 11/5 8:55~12:05 コールドウェル・ストリート小学校(Caldwell Street Public School)

コールドウェル・ストリート小学校(CSPS)は、2012年度健康促進学校優秀賞(Health Promoting School Champion Award)の最優秀賞を受賞した小学校です。この賞は学校、保護者及び地域が協働して子供たちの健康促進のための様々な取組を行っている学校等を表彰するものです。PHE Canadaの顕彰プログラムの一つとして今年度から新設されました。…(失礼ですが)外観は古臭い建物で、日本にもよくあるような雰囲気の学校でしたが、中身(取組)はやはり凄かったです。校長先生のパワフルなリーダーシップがその根底にあります。…冒頭に、カールトンプレイス市長の挨拶があったり、地区教育委員会から逆取材を受けたりするなど、とても歓待していただきました。…身内ネタですが16の要素(slate?)が聴き取れなかった…  ※trate でした!11/10追記


現地調査⑩ 11/5 13:30~16:00 ブードィン教授・特別講義(uOttawa)

ジーン(Prof. Jean Harvey, uOttawa)のご協力により、今回、カナダの名門大学の1つであるオタワ大学のブードィン教授(Prof. Charlotte Beaudoin)の特別講義を受けることができました。…先生方は久しぶりに大学生に戻られました。(緊張気味?) テーマは「包括的学校保健(CSH)導入から20年:1989年-2009年に関連刊行物で発表されたカナダにおける研究の検討・分析」でした。…とても分かりやすく有益なお話を聞くことができ勉強になりました。特に、ここ数か月間ずっと悩んでいた「包括的(comprehensive)」の捉え方(意味)について質問することができ、明確な回答をいただけことは最大の収穫でした。uOttawaの関係者の皆さんに感謝いたします。


オタワ(11/6 5:20)より Terry Bird でした!

2012/11/05

#555 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告⑦

前半戦を振り返る~その2~

昨日(11/4)は、トロントからオタワへの移動日でした。…さすがカナダの首都であるオタワ、また政治・行政の中枢都市であるオタワは、オンタリオ州の州都のトロントとは雰囲気がかなり違います。…過去2回は“カナダ旅行本”を頼りにカナダを知ろうとしていましたが、今回は空港からホテルまでのバス移動時に現地ガイドさんがいますので、今まで知らなかった様々な話が聞けます。それに仲間たちもいますので、とても楽しいです。まるで修学旅行のようです! 写真はカナダの国会議事堂です。


早いもので、後半戦と言っても視察等に充てられるのは3日間だけになりました。…スケジュールはかなり密度の濃いものになっています。トロント調査は、民間団体の働きや学校における体育・スポーツが中心になっていましたが、後半戦の調査は、健康教育、生涯スポーツ、競技スポーツなどが中心になると思われます。さらにオタワ後のモントリオール(ケベック州)では、カナダのもう一方の側面から「カナダのスポーツ・健康教育の推進」に迫れることになります。…実は、このポイントを抜きにしては、カナダを調査したことにならないのです。…だけど、1日だけかぁ~…

オタワ(11/5 1:01)より Terry Bird でした!

2012/11/04

#554 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告⑥

前半戦を振り返る~その1~

現地調査に参加されている先生方にとっては過酷な前半戦(4日間)であったと思います。…後半戦(3日間)に向けて、この土・日でリフレッシュしてください!

トロント調査では、民間団体(ParticipACTION、OPHEA)、学校(CtKSS、OTHS、BCSS)、政府機関(ONTARIO Ministry of Education)およびその他(Hockey Hall of Fame)へのヒアリング、視察等を行いました。…現在、Terry Bird を含め全員が情報過多の状態です。頭の中は様々な情報で飽和しています。…ですので、調査⑧を終えホテルに戻ってから中間のまとめをグループワークを通じて行いました。まずは、収集した情報等を整理・確認しなければ…

今日のカナダの子供たちをめぐる問題が幾つかに絞られてきました。そして、それらを解決するために、それぞれの機関において、それぞれのアプローチにより、様々な取組がなされいることが明らかになってきました。ただし、それぞれがバラバラに活動しているのではなく、共通の目標に向かって、論理的に考え、豊かな発想で、情熱を持って、躊躇することなく活動しています。…そこが、カナダらしいところなのかなぁ…と思います。

日本人は、とかく短期的な成果、結果等にこだわるあまり一歩前に踏み出すことができないところがあり、また、既存の枠組を不動・不変のものとして考えてしまうところがあります。…今回の現地調査の成果を日本に還元させようとするためには、日本側の様々な障壁を取り崩す必要があります。

話は変わりますが、カナダでは2012年11月4日(日)午前2時に“デイライト・セイビング・タイム(Daylight Saving Time:DST)”すなわち“サマータイム”から標準時間(standard time)に戻ることになっていました。午前2時になる次の瞬間、1時間戻って時計は午前1時になるのですが、携帯電話の画面をじっと見ていたところ、なんと、なんと、驚きました! 携帯電話の時刻表示がその瞬間自動的に標準時間に切り替わったのです。日本とカナダ(東部:トロント、オタワ等)の時差が14時間になりました。…参考までに、3月の第2日曜日にDSTになり、11月の第1日曜日に標準時間に戻ります。

トロント(11/4 1:28)より Terry Bird でした!

2012/11/03

#553 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告⑤

5日目(11/2)終了…感激しました!

今回の学校視察先を選定するにあたり、Terry Bird としてはある基準を設けていました。詳しくは書きませんが、そのうちの一つに“カナダで一番の体育教師”への接触を図ることがありました。…すなわち、優秀な体育教師を全国表彰するための「2012年度体育指導優秀賞(Physical Education Teaching Excellence Award)」(PETE賞)の最優秀賞を受賞されたアンドレア先生の授業を見学させてもらったり、話を聞かせてもらうことを目指したのです。…ところが、事情によりアンドレア先生が休職中であったため、このリクエストはNGとなっていました…

現地調査⑦ 11/2 10:15~12:05 オンタリオ身体・健康教育協会(Ontario Physical and Health Education Association:OPHEA)

OPHEA(オフェア)とは、オンタリオ州の学校における身体・健康体育を充実させるための活動等を民間レベルで行っている団体です。全国規模のものとしてはPHE Canadaがあり、そちらには11/6にヒアリングに行きます。以前のOPHEAは、体育・健康・レクリエーション指導者の“職能団体”であったようですが、現在では、この分野において唱道(advocacy)活動を積極的に行うようになってきているようです。オンタリオ州の「体育カリキュラム(暫定版)」の改定(2010)にも関与したり、学校現場のみならず地域の活動を調整する役割も担うようになっています。…体育を専門としない小学校教師のためにOPHEAが開発した教材等の紹介も受けましたが、“これ使えるねぇ”ということで、後で購入された先生もいました。

OPHEA プレゼン資料
現地調査⑧ 11/2 13:10~15:30 ビル・クローザース高校(Bill Crothers Secondary School)

ビル・クローザース高校(BCSS)は、2008年に創立したオンタリオ州唯一のいわゆる“スポーツ学校”です。地元出身の1964年東京オリンピック男子陸上800m走の銀メダリストであったBill Crothersさんの功績を讃えてこの校名にしたとのことです。単にスポーツに秀でた生徒だけが集まるのではなく、スポーツに関わる仕事に就きたいと考えている生徒たちも学べる環境にあるとのことです。こういった特色のある学校が「ヨーク地区教育委員会(York Region District School Board:YRDSB)」の裁量で設立されたのですが、驚いたことに、設立に際してのキーパーソンの一人にBruce Kid先生(トロント大学)の名前が挙げられました。2011年1月にお会いした時には、BCSSの話は聞けませんでした。カナダのスポーツの発展のために様々な影響を及ぼしている方なのだと改めて認識しました。ちなみに、キッド先生は1964年東京オリンピックの金メダリストです。

BCSSの素晴らしいスポーツ施設を案内していただいたのち、YRDSBのカリキュラム・コンサルタントのケンさんによる「講義+ワークショップ」がありました。ケンさんから「アンドレアは事情があり帰りました…」と一言説明があり、講義が始まりましたが ??? でした。

ケンさんのプレゼンは熱のこもった非常に素晴らしい内容でした。現場で体育(スポーツ)を教えるものとして大いに考えさせられました。…そして、いよいよワークショップが始まりました。…ケンさんの説明を受け、あるゲームを体験したのですが、…んっ…何だこれは…面白い…自然に体が動く…ぐいぐい引き込まれる! 少なくとも Terry Bird は感じました…こんな体育の授業を受けたことがない!…と。

ワークショップが終わってから気がついたのですが、実は、スポーツ施設案内で一緒に回っていただき途中で帰られた女性は、あの2012年PETE賞を受賞されたアンドレ先生だったのです。そして、彼女が考案し普段の授業で実践しているプログラムの幾つかを、彼女に代わってケンさんが我々に体験させてくれたのです。用具の準備、掲示物の作成等はアンドレア先生がしてくれたようです。…最後に、アンドレ先生が指導する日頃の授業風景のスライドショーが流れました。…彼女の授業の中で子どもたちが生き生きと体育活動をしている様子を見て、ある種の感動を覚えました。それ以上に、休職中でありながらも我々のために時間を割いて相当手間のかかる準備をしていただいたこと、また、先生の素晴らしい教授法を紹介していただいたことに涙が出るほど“感激”しました!

今回の現地調査の前半戦が終了しましたが、行く先々で温かく迎え入れていただいています。カナダの方々の心遣いには頭が下がります。我々の目指す最高の返礼は、この経験を日本に還元させていくことに尽きる…とTerry Bird は思いました。以下は、午前午後でいただいた記念品の一部ですが、それ以上のモノをいただけています。


トロント(11/3 5:15)より Terry Bird でした!

2012/11/02

#552 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告④

4日目(11/1)が無事終了しました!

カナダの学校視察デーでした。…まるで海外ドラマの学校シーンを見ている、いや、そのシーンにスリップして登場人物の一人になっているような気になっていました。…まさに「(カナダ版)ビバリーヒルズ高校白書」状態でした。

現地調査⑤ 11/1 9:35~11:45 クライスト・ザ・キング高校(Christ the King Catholic Secondary School)

クライスト・ザ・キング高校(CtK高校) の視察では、オンタリオ州教育省の取組のなかでノーマークであったSHSM(シズム)について知ることができ、その実態を垣間見ることができました。オンタリオ州の高校の卒業率を改善するために2006年から導入された取組で、期待通りの成果が出ているとのことです。キャリア教育の調査団にとっても参考になるような内容だと思いました。…高校生たちはとてもピュアで、Terry Bird の“ちょっかい”にも気軽に応じてくれました。 A-RI-GA-TO!

CtK高校 正面玄関
現地調査⑥ 11/1 13:00~14:45 オークビル・トラファルガー高校(Oakville Trafalgar High School)

オークビル・トラファルガー高校(OTHC)は公立高校です。閑静な住宅地内にある「オークビル高校白書」というドラマが製作できそうな雰囲気のある学校でした。1908年創立ですので、100年以上の歴史があります。写真の中の小物はその記念バッジです。OTHCを代表する3人の生徒さんたちがガイド役となり校内を案内してくれました。教育省から視察先として選定されるだけあって施設は非常に充実していました。もちろんスタッフも…。授業時間中にもかかわらず、グラウンドで他の学校(チーム)とのアメフトの試合が組まれていて、多少違和感を覚えましたが、不足分の学習内容・時間を埋めるためのガイダンス(調整)はしっかりとなされているようです。…先生方は、ご自身の学校現場と対比して考えることができますので、こういった現場視察は意義があります。ありがたいことにTシャツも記念に頂けました。


…ただし、視察するだけでも体力・気力は消耗していきます。リフレッシュするためにも早起きして身体を動かしましょう! 皆さん、6:00 に「フィットネスセンター(3F)」に集合で~す!

トロント(11/2 5:26)より Terry Bird でした!

2012/11/01

#551 2012 カナダ 海外派遣プログラム:現地報告③

3日目(10/31)が無事終了しました! 

到着後から体調を崩されていた先生もお元気になられ、全員で研修プログラムに臨みました。…現地調査の良いところは、まさに“実態に迫れる”ところです。今日はそのことが強く実感できた一日でした。

現地調査③ 10/31 10:00~11:40 ホッケー殿堂(Hockey Hall of Fame)

ご承知の通り、カナダでは1994年の「ナショナルスポーツ法(National Sports of Canada Act)」により、アイスホッケーとラクロスが、いわゆる“国技”として認められています。…日本に置き換えると、法律により相撲と野球が国技であると規定されているようなものです。

施設外観
“殿堂(hall of fame)”という言葉の正確な意味は辞書等で確認していただくとして、同施設については“ホッケー博物館”のようなものとイメージしてください。…ホッケー殿堂では「教育プログラム(Education Program)」が設けられています。午前は、その内容等について担当の方から説明をお聞きし、その後、館内を見て回りました。現地でなければ得られない様々な情報が入手できました。…あぁ、お腹すいた~

10/31 昼食
現地調査④ 10/31 14:10~16:15 オンタリオ州教育省(ONTARIO Ministry of Education)

カナダには連邦(国)レベルでの教育省はありません。憲法上、教育の権限は州(政府)にあるからです。そこで、カナダの10州・3準州から代表的な州でもあるオンタリオ州の教育省を視察先に選び、ヒアリングさせていただきました。公的な調査でなければ実現できない視察先です。同州の新しい「体育カリキュラム(暫定版)」や幾つかの新しい試みについての説明を受けることができました。…質疑応答の過程で、カナダの取組を理解するだけではなく、日本とカナダの違いについても確認することができたことは大いなる収穫でした。…逆に、日本の「学校給食(制度)」を紹介するためのDVDをお土産として置いてきた先生もおられました。…日本の教育(スポーツ・健康)分野にも良いところがあった(ある)…ということでしょうか。

トロント(11/1 4:40)より Terry Bird でした!