2013/06/14

#737 体育の指導法:TGfU (1)

理解のためのゲーム教授法(TGfU)

理解のためのゲーム教授法(Teaching Games for Understanding:TGfU)は、1985年にイギリス国内で巻き起こった“学校体育での球技指導目的に関する論争”に端を発し、同国のラフバラ大学のソープ(R. Thorpe)らのグループが体育の球技の授業改善を意図して開発した教授法である。

TGfUは、それ以前の技術習得中心の指導から戦術理解中心の指導をその原理に置いている教授法であり、①(形態を変えた)ゲーム実践、②(教師からの)発問に促された(生徒の)戦術的気づき、③ゲームの再開、④(プレイ中の)適切な意思決定、⑤(ゲーム中での)技能発揮、⑥パフォーマンス(の向上)、⑦(発展した)ゲーム実践という一連のステップ(循環)をモデルとしている。

現地調査中、我々はヨーク地区教育委員会(York Region District School Board)のカリキュラム・コンサルタントであるケン氏によるワークショップの中で(ほとんど初めて)TGfUを体験したが、体育・スポーツ指導の専門家である我々でさえ引き込まれるような内容であった。それと同時に日本の学校体育の指導に大いに役立てることができると誰もが感じたものであった。

※平成24年度 教育課題研修指導者海外派遣プログラム研修成果報告書『スポーツ・健康教育の推進』(カナダ:G-1団) p.80 より引用

0 件のコメント: