2011/02/25

#46 解説:カナダのスポーツ政策(10)

 (10) カナダ連邦政府のスポーツ担当部局について~その4~

#45の理由です。

★キーパーソンは、ジェラルド・レガン(Gerald Regan)下院議員でした。

以下は、彼の経歴と、1980年から1982年にかけて、カナダのスポーツ担当部局が「保健福祉省」から「労働省」、そして「カナダ担当国務長官(Secretary of State of Canada)」の所管へと移り、最終的に「保健福祉省」のもとに戻った経緯です。

・1980年3月  3日~1980年3月 5日 労働大臣 兼 スポーツ担当国務大臣
・1980年3月  6日~1981年9月21日 労働大臣 兼 アマチュアスポーツ大臣
・1981年9月22日~1982年9月29日 カナダ担当国務長官 兼 アマチュアスポーツ大臣

カナダ連邦政府のスポーツ担当部局は1961年から「保健福祉省」に置かれていましたが、ジェラルド・レガン下院議員が労働大臣になった時に、「スポーツ」を自分のもとに置いておきたかった何らかの理由があって、所管を「労働省」に強引に移したようです。、その後も、労働大臣を辞めて「カナダ担当国務長官」に任命された折も、「スポーツ」を持参していったようです。

ただし、「労働省」には スポーツ団体やスポーツプログラムへの補助金交付 に関する業務の知識・経験がなかったために非常に苦労したようです。……要するに、新大臣がお荷物を持参してきた!…ということなのでしょうか…

当然のことながら、レガン大臣が両職を離れたことで、スポーツの担当部局は「保健福祉省」に戻ることになりました。

この件について、回顧録として記述していたゴードン・F・オズボールデストン(Gordon F. Osbaldeston)下院議員は、「(彼はダメな人なのだが…)」と書いていました。

★外国スポーツ政策研究のコツ  by Terry

 対象機関・事業等の歴史を詳細に把握すべし!

(参考・引用)
『ORGANAIZING to GOVRN volume one』(Gordon F. Osbaldeston)

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