2011/02/14

#35 大学における体育実技授業の課題③

SMJブログ#34で書くべきだったでしょうか?

Terry らの「留学生に対する大学体育実技の現状に関する調査研究」では、(1)予備調査、(2)実態調査Ⅰ、(3)実態調査Ⅱの3調査を行いました。(1)では、①混在授業における問題点の抽出・分類 ②分析枠組の構築 ③実態調査票作成にあたっての指針を得ること を目的として行い、混在授業の実態を把握するために、(2)では、留学生在籍率の高い大学の混在授業担当教員に対して、(3)では、体育実技授業の受講学生(日本人学生及び留学生)に対してアンケート等の調査を行いました。

予備調査結果他により「混在授業を展開する過程で教員が問題を感じるのは、留学生の体育レディネスに起因している。」という仮説を設定して分析しました。

●実態調査Ⅱ(91.4%が中国人留学生)によって、留学生の大学入学以前の学校の授業におけるスポーツ経験種目数(4.19種目)が日本人学生(11.93種目)に比べて少ないことが明らかになりました。

●実態調査Ⅰのデータを因子分析した結果……詳細は省略しますが……体育レディネスは混在授業のやりにくさに影響を及ぼしていることが明らかになりました。

(かなり省略していますので、唐突な記述になりますが…)

外国人留学生の大学入学以前の学校の授業を通じたスポーツ経験及びスポーツ知識量が少ない場合、日本の体育実技授業を受講する上でのレディネスが形成されていない可能性があるので、混在授業を担当する教員は、受講する留学生の、「体育授業についての理解」「運動に適した服装理解」「授業参加の姿勢」「協調する姿勢」「理性的な態度」などの形成状況に配慮して混在授業を展開する必要がある…ことが示唆されました。
(つづく)

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