Terry、Woods さん、Coach K さんの共同研究 第一弾 のまとめです。※ #33~35参照
混在率、すなわち 大学体育実技授業における外国人留学生の割合 が高まるほど、授業がやりにくくなるということが明らかになりました。けれども、実態調査Ⅰ・Ⅱの自由記述回答を分析してみると、教員、日本人学生及び留学生の三者とも混在授業についての消極的なコメントは少なかったです。逆に、三者とも混在授業を 国際交流や異文化間コミュニケーション の良い機会として捉えていることが確認されました。留学生については、日本人学生との交流を期待するコメントだけではなく、スポーツや運動そのものが楽しめた、日本語の勉強になったというコメント等も多かったです。
今回の調査では、混在率の低い大学からの回答が多かったにもかかわらず、混在授業における各教員の模索や工夫の情報が多く得られました。例えば、グループ内で学生同士が必ずニックネームで呼び合うようにさせたり、カタカナ用語(スポーツ用語)を中国語で翻訳したり、留学生に常に声をかけたり、第1回目の授業時に約束事や評価基準などをはっきりと伝えたりすることなど……
しかしながら、前述した三者とも混在授業において期待している国際交流や異文化間コミュニケーションの体育実技授業における具現化の方法論についての情報は今回の調査ではほとんど得られませんでした。
まとめ
混在授業を担当する教員は、授業展開する際、日本人学生と留学生の体育レディネスの違いに配慮すること、また、スポーツを通じた国際交流や異文化間コミュニケーションについても授業において配慮する必要があることなどが、Terry らの研究第一弾により示唆されました。
さらに、研究を進める過程で、「そもそも留学生の受けてきた体育授業の形態が日本人学生のそれと異なっていることにより混在授業においてやりにくさを感じるのではないか」あるいは「混在授業において交際交流や異文化間コミュニケーションを具現化するにはどうすれば良いのか」という、新たな課題が明らかになりました。
Terry、Woods さん、Coach K さんの共同研究 第二弾「外国人留学生の大学入学以前の体育・スポーツ経験に関する調査研究」については、後日、SMJブログで紹介しま~す! (完)
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